36Q98第36回 介護福祉士国家試験 過去問

介護生活支援技術

高齢者が靴下・靴を選ぶときの介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

解答・解説を見る

正解: 5

正答

5.靴は、先端部に0.5~1cmの余裕があるものを勧める。

この問題のポイント

高齢者が安全に歩くための靴下と靴の選び方を確認する問題です。

靴は大きすぎても小さすぎても歩行が不安定になります。つま先に0.5~1cm程度の余裕があり、足幅や甲の高さにも合ったものを選びます。

解説

高齢者の靴選びでは、転倒予防だけでなく、足の変形、むくみ、皮膚の弱さ、感覚低下、爪の状態、歩き方、使用する装具などを確認します。本人が実際に履いて立ち、歩いて、痛みや脱げやすさがないかを確かめます。

靴の先端には、足趾が動かせる0.5~1cm程度の余裕が必要です。余裕が少なすぎると、足趾が圧迫され、痛み、爪や皮膚の損傷につながります。反対に大きすぎると靴の中で足が動き、つまずきやすくなります。

靴は、踵をしっかり支える構造で、甲をひもや面ファスナーなどで調整でき、靴底が滑りにくく、足趾の付け根付近で適度に曲がるものが望まれます。つま先が少し上がっている形は、すり足によるつまずきの予防に役立ちます。

きつい靴下は、足趾や足部を圧迫し、血行不良や皮膚トラブルの原因になります。滑り止め付き靴下は、床面や歩き方によっては足が引っかかり、かえって転倒につながることがあるため、一律には勧めません。本人の歩行状態と環境に合わせて選びます。

踵のない履物は脱げやすく、足を引きずる歩き方になりやすいため、転倒リスクが高まります。

ひっかけポイント
「滑り止めがあれば必ず安全」とは限りません。滑らないことと、歩行中に床へ引っかからないことの両方を考えます。

介護実践でのポイント
靴は、立った状態で両足を試し、室内を歩いて確認します。足は時間帯によってむくむことがあるため、普段の状態に近い時間に試し、皮膚の赤みや痛みも観察します。

選択肢の確認

1.靴下は、指つきのきついものを勧める。
適切ではありません。
きつい靴下は足趾を圧迫し、血行不良、痛み、皮膚損傷の原因になります。足に合い、締めつけの少ないものを選びます。

2.靴下は、足底に滑り止めがあるものを勧める。
適切ではありません。
滑り止めが床面へ強く引っかかると、足を運びにくくなり、つまずくことがあります。本人の歩行状態や床材を評価せず、一律に勧めることは適切ではありません。

3.靴は、床面からつま先までの高さが小さいものを勧める。
適切ではありません。
つま先が低い靴は、すり足のときに床へ引っかかりやすくなります。つま先が適度に反り上がった形が、つまずき予防に役立ちます。

4.靴は、踵{かかと}のない脱ぎやすいものを勧める。
適切ではありません。
踵のない靴は脱げやすく、足を引きずる歩き方になりやすいため、歩行が不安定になります。踵をしっかり支える靴を選びます。

5.靴は、先端部に0.5~1cmの余裕があるものを勧める。
正答。最も適切です。
足趾を圧迫せず、靴の中で足が動きすぎない適切な余裕です。足幅、甲、踵の適合もあわせて確認します。

覚えるポイント

つま先には0.5~1cm程度の余裕を確保します。

靴は大きすぎても小さすぎても、転倒や皮膚トラブルの原因になります。

踵を支え、甲を調整できる靴を選びます。

つま先が少し上がり、滑りにくく、適度に曲がる靴底が適しています。

本人の足の状態、歩き方、床環境に合わせて実際に試します。

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