34Q37第34回 介護福祉士国家試験 過去問

介護生活支援技術

耳の清潔に関する介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 1

正答

1.耳垢{じこう}の状態を観察した。

この問題のポイント

耳の清潔を保つ介護では、まず耳介や外耳道入口の状態を観察し、安全に行える日常的なケアか、医療職への相談が必要な状態かを判断します。

耳かきや綿棒を深く挿入すること、耳垢塞栓を介護福祉職が除去すること、必要もないのに毎日耳掃除をすることはいずれも不適切です。

解説

耳の清潔に関する介護は、耳垢の量・色・硬さ、耳介や外耳道入口の発赤・傷・出血、耳漏、におい、痛み、かゆみ、聞こえの変化などを観察することから始めます。したがって、耳垢の状態を観察した選択肢1が最も適切です。

耳垢には外耳道の皮膚を保護する働きがあり、外耳道には耳垢を入口側へ運ぶ自浄作用もあります。日常的な除去を行う場合も、本人に説明して同意を得たうえで、明るい場所で頭部を安定させ、外耳道入口から見える範囲をやさしく清潔にします。奥まで器具を入れてはいけません。

綿棒を入口から3cm程度挿入すると、外耳道を傷つけたり、耳垢を奥へ押し込んだり、鼓膜を損傷したりする危険があります。介護職向けの手順では、耳かきや綿棒を入れるのは入口から約1cmまでとされ、成人の耳介は上前方ではなく上後方へやさしく引きます。

耳垢塞栓は、耳垢が外耳道をふさいで聞こえに影響する状態です。その除去は介護福祉職が日常的な清潔援助として行う範囲ではありません。無理に取り除かず、医師、看護職、耳鼻咽喉科などへ相談します。

ひっかけポイント

「通常の耳垢の除去」と「耳垢塞栓の除去」は別です。通常の耳垢でも深くまで取ろうとせず、耳垢塞栓が疑われる場合は医療職につなぎます。また、成人の外耳道を見やすくするときに耳介を引く方向は「上後方」です。

介護実践でのポイント

耳掃除そのものを急がず、痛み、出血、耳漏、急な聞こえにくさなどがないかを確認します。異常がある、奥の耳垢が取れない、本人が痛みを訴えるといった場合は中止し、観察内容を具体的に記録して医療職へ報告します。

選択肢の確認

1.耳垢{じこう}の状態を観察した。

正しいです。
安全な耳の清潔ケアは、耳垢や耳介・外耳道入口の状態を観察し、日常的なケアで対応できるかを確認することから始めます。

2.綿棒を外耳道の入口から3cm程度挿入した。

誤りです。
3cmは深すぎます。外耳道の損傷、耳垢の押し込み、鼓膜損傷などの危険があるため、入口から見える範囲をやさしく清潔にします。

3.耳介を上前方に軽く引きながら、耳垢{じこう}を除去した。

誤りです。
成人では、外耳道を見やすくするために耳介を上後方へやさしく引きます。「上前方」という方向が誤っています。

4.蒸しタオルで耳垢塞栓{じこうそくせん}を柔らかくして除去した。

誤りです。
耳垢塞栓の除去は、介護福祉職が日常的な清潔援助として行う範囲ではありません。無理に除去せず、医療職に相談します。

5.耳かきを使用して、耳垢{じこう}を毎日除去した。

誤りです。
耳垢には保護作用と自浄作用があり、毎日の除去は不要です。過度な耳掃除は外耳道を傷つけ、炎症や耳垢の押し込みを招くことがあります。

覚えるポイント

  • 耳のケアは、まず耳垢、発赤、傷、出血、耳漏、痛み、聞こえの変化を観察する。
  • 耳かきや綿棒は奥まで入れず、外耳道入口の見える範囲をやさしく清潔にする。
  • 成人の耳介は、上後方へやさしく引く。
  • 通常の耳垢の除去と耳垢塞栓の除去を区別する。
  • 耳垢塞栓が疑われるときは医療職へ相談する。
  • 耳垢を毎日取り除く必要はない。

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