36Q42第36回 介護福祉士国家試験 過去問

こころとからだのしくみ認知症の理解

レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)にみられる歩行障害として、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 2

正答

2.最初の一歩が踏み出しにくく、小刻みに歩く。

この問題のポイント

レビー小体型認知症にみられるパーキンソン症状と、ほかの原因による歩行障害を区別する問題です。

レビー小体型認知症では、動作が遅くなる、筋肉がこわばる、姿勢を保ちにくいなどのパーキンソン症状がみられます。歩行では、歩き始めにくい、小刻みになる、足が床に貼りついたように止まるなどの特徴があります。

解説

レビー小体型認知症は、認知機能の変動、具体的で繰り返す幻視、レム睡眠行動障害、パーキンソン症状などを特徴とする認知症です。すべての人に同じ症状が同じ順序で現れるわけではありませんが、歩行障害や転倒は生活上の大きな課題になります。

パーキンソン症状による歩行では、最初の一歩が出にくい「すくみ足」や「開始困難」、歩幅が小さくなる小刻み歩行がみられます。方向転換や狭い場所、焦ったときに足が止まりやすく、前方へ小走りになる突進現象がみられることもあります。

支援では、急かさず、進行方向に視覚的な目印を置く、一定のリズムで声をかけるなど、本人が動き始めるきっかけをつくります。起立性低血圧によるふらつきや、薬の影響、疲労、履物、床の障害物も確認します。

選択肢には、間欠性跛行、失調性歩行、痙性歩行、動揺性歩行など、別の病態でみられる歩き方が含まれています。歩き方の特徴と原因疾患を結びつけて整理することが大切です。

ひっかけポイント
レビー小体型認知症では、幻視だけでなくパーキンソン症状も重要です。「歩き始めにくい」「小刻み」「すくみ足」はパーキンソン症状を示します。

介護実践でのポイント
本人の身体を強く引っ張らず、立ち上がりと歩行の準備を整えます。方向転換は小さく急旋回するのではなく、ゆっくり大きく回れるように支援し、転倒しやすい時間帯や場面を記録して多職種で共有します。

選択肢の確認

1.しばらく歩くと足に痛みを感じて、休みながら歩く。
誤り。
歩行によって下肢の痛みやしびれが生じ、休むと軽くなる状態は間欠性跛行です。末梢動脈疾患や腰部脊柱管狭窄症などでみられ、レビー小体型認知症に特徴的な歩行ではありません。

2.最初の一歩が踏み出しにくく、小刻みに歩く。
正答。最も適切です。
レビー小体型認知症ではパーキンソン症状がみられ、歩行開始困難、すくみ足、小刻み歩行などが現れることがあります。

3.動きがぎこちなく、酔っぱらったように歩く。
誤り。
左右にふらつき、足を広げて不安定に歩く状態は、主に小脳の障害などによる失調性歩行を考えます。パーキンソン症状の典型ではありません。

4.下肢は伸展し、つま先を引きずるように歩く。
誤り。
下肢の筋緊張が高まり、伸びた脚を引きずるように歩く状態は、錐体路障害による痙性歩行などでみられます。レビー小体型認知症の代表的な歩行ではありません。

5.歩くごとに骨盤が傾き、腰を左右に振って歩く。
誤り。
腰を左右に振る動揺性歩行は、骨盤周囲や下肢近位筋の筋力低下などでみられます。筋ジストロフィーなどとの関連を考える歩き方です。

覚えるポイント

レビー小体型認知症では、認知機能の変動、幻視、レム睡眠行動障害、パーキンソン症状が重要です。

パーキンソン症状による歩行は、開始困難、すくみ足、小刻み歩行が特徴です。

間欠性跛行は、歩くと痛みが出て休むと軽くなる歩行です。

酔ったような歩行は失調性歩行、腰を振る歩行は動揺性歩行として区別します。

転倒予防では、歩行だけでなく起立性低血圧、薬、環境、疲労も確認します。

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