34Q80|第34回 介護福祉士国家試験 過去問
若年性認知症(dementia with early onset)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 5
正答
5.不安や抑うつを伴うことが多い。
この問題のポイント
若年性認知症は、65歳未満で発症した認知症です。働き盛りや子育て・親の介護を担う年代で発症することが多く、本人が変化を自覚しやすいことや、仕事・家計・家庭での役割への影響から、不安や抑うつを伴うことが少なくありません。
解説
若年性認知症とは、原因となる病気の種類にかかわらず、65歳未満で発症した認知症の総称です。診断を受けた年齢ではなく、症状が発症した年齢で区分します。65歳未満で発症し、65歳以降に診断された場合も若年性認知症に含まれます。
現役で働き、家事、子育て、親の介護、住宅ローンなどを担っている年代に起こりやすいため、病気による影響は認知機能だけにとどまりません。仕事の継続、収入、家族関係、将来の生活などへの心配が重なり、不安、抑うつ、意欲低下などがみられることがあります。本人が自分の変化を自覚して悩んでいる場合は、その気持ちを軽視せず、心理的支援も含めて対応します。
仕事や家事のミスが増えても、若いことから認知症が疑われにくく、疲労、ストレス、更年期障害、うつ病などと思われて診断が遅れることがあります。したがって、高齢者の認知症より早期発見・早期対応が容易とはいえません。
進行の速さは原因疾患や個人によって異なり、若年性認知症だから高齢者の認知症より一律に緩やかとはいえません。年齢だけで進行速度を判断しないことが大切です。
国内調査では、若年性認知症の原因疾患はアルツハイマー型認知症が最も多く、次いで血管性認知症でした。レビー小体型認知症が最も多いわけではありません。
ひっかけポイント
「若年性」は75歳未満ではなく、65歳未満での発症です。また、発症年齢と診断年齢を混同しないようにします。
介護実践でのポイント
認知機能だけでなく、就労、家計、子育て、家族関係、本人の喪失感まで含めて支援します。本人の同意を得て医療機関、若年性認知症支援コーディネーター、勤務先、地域障害者職業センターなどと連携し、できる仕事や役割をすぐに奪わないことが重要です。
選択肢の確認
1.75歳未満に発症する認知症(dementia)である。
誤りです。
若年性認知症は、65歳未満で発症した認知症です。診断時ではなく発症時の年齢で判断します。
2.高齢者の認知症(dementia)よりも進行は緩やかである。
誤りです。
進行速度は原因疾患や個人によって異なります。若年性であることだけを理由に、高齢者より緩やかとはいえません。
3.早期発見・早期対応しやすい。
誤りです。
若いために認知症が疑われにくく、仕事のミスなどが疲労、ストレス、うつ状態などと受け取られ、診断が遅れることがあります。
4.原因で最も多いのはレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)である。
誤りです。
国内の近年の調査では、原因疾患として最も多いのはアルツハイマー型認知症です。レビー小体型認知症が最多ではありません。
5.不安や抑うつを伴うことが多い。
正しいです。
本人が変化を自覚しやすく、仕事、家計、家庭での役割、将来への影響も大きいため、不安や抑うつを伴うことが多くみられます。
覚えるポイント
- 若年性認知症は、65歳未満で発症した認知症である。
- 発症年齢で区分し、診断が65歳以降でも若年性認知症に含まれる場合がある。
- 若いため認知症と気づかれにくく、診断が遅れることがある。
- 原因疾患で最も多いのはアルツハイマー型認知症である。
- 不安・抑うつ、就労、家計、家族の役割を含めた支援が必要である。