35Q99第35回 介護福祉士国家試験 過去問

介護生活支援技術

次の記述のうち、関節リウマチ(rheumatoid arthritis)のある人が、少ない負担で家事をするための介護福祉職の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。

解答・解説を見る

正解: 3

正答

3.テーブルを拭くときは、手掌基部を使うように勧める。

この問題のポイント

関節リウマチでは、関節の痛み、腫れ、こわばり、変形などが起こることがあります。家事では、小さな関節や痛みのある関節へ負担を集中させない「関節保護」が重要です。

指先だけで力を加えず、手掌基部や前腕など、より広い面や大きな関節を使って負担を分散します。

解説

手掌基部とは、手のひらの手首に近い部分です。テーブルを拭くときに手掌基部で布を押さえ、肩や腕全体を使って動かすと、指の小さな関節へ力が集中しにくくなります。

関節保護の基本は、一つの小さな関節へ強い力をかけない、両手で負担を分ける、物を身体に近づけて運ぶ、便利な道具を利用する、作業と休息を組み合わせることです。痛みや疲労が強くなる前に休むことも大切です。

関節リウマチでは朝のこわばりがみられることがあるため、家事は早朝に固定せず、こわばりが軽くなって動きやすい時間帯に行います。食器洗いでは冷水を避け、本人が心地よいと感じる温度のぬるま湯を用いると、こわばりを軽減できる場合があります。

ひっかけポイント

関節を守ることは、家事をすべてやめることではありません。本人が行いたい家事を確認し、方法、道具、時間帯、作業量を工夫します。また、痛みを我慢して最後まで続けるのではなく、活動と休息のバランスを取ります。

介護実践でのポイント

その日の痛み、腫れ、こわばり、疲労と、動きやすい時間帯を本人に確認します。物を持つときは両手で分散し、指先より手のひらや前腕を活用します。柄を太くした道具、軽い調理器具、滑り止め、瓶オープナー、台車などを紹介し、必要に応じて作業療法士などへ相談します。

選択肢の確認

1.部屋の掃除をするときは、早朝に行うように勧める。
誤りです。 関節リウマチでは朝のこわばりがみられやすいため、早朝は家事に適さない場合があります。本人の症状を確認し、こわばりが軽く動きやすい時間帯に行います。

2.食器を洗うときは、水を使うように勧める。
誤りです。 冷たい水は手指のこわばりや痛みを強める可能性があります。皮膚の状態や本人の感覚に注意しながら、心地よい温度のぬるま湯を用います。

3.テーブルを拭くときは、手掌基部を使うように勧める。
正しいです。 指先ではなく手掌基部で布を押さえ、腕全体を使うと、指の小さな関節への負担を減らして力を分散できます。

4.瓶のふたを開けるときは、指先を使うように勧める。
誤りです。 指先で強くひねると、手指の小さな関節へ負担が集中します。滑り止めや瓶オープナーを利用し、手のひらや両手を使って負担を分散します。

5.洗濯かごを運ぶときは、片手で持つように勧める。
誤りです。 片手で持つと一方の手関節や指へ負担が集中します。両手や前腕で身体に近づけて持つ、内容物を軽く分ける、台車を使用するなどの方法が適切です。

覚えるポイント

  • 家事では、小さな関節へ負担を集中させない。
  • 指先より、手のひら、手掌基部、前腕などを活用する。
  • 両手で持ち、物を身体に近づけて負担を分散する。
  • 朝のこわばりがある場合は、動きやすい時間帯に家事を行う。
  • 道具を活用し、作業と休息を組み合わせる。

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