35Q26第35回 介護福祉士国家試験 過去問

こころとからだのしくみこころとからだのしくみ

次のうち、誤嚥{ごえん}しやすい高齢者の脱水予防のために確認することとして、最も優先すべきものを1つ選びなさい。

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正解: 5

正答

5.摂取している水分の形状

この問題のポイント

誤嚥しやすい人の脱水を予防するには、「水分を勧めること」だけでなく、その人が安全に飲み込める形状で提供されているかを確認する必要があります。

水分の量とともに、さらさらした液体、とろみをつけた液体、ゼリー状などの形状が嚥下機能に合っているかを見分けます。

解説

水やお茶のようなさらさらした液体は、口から咽頭へ速く流れるため、嚥下反射が遅れている人では気道に入りやすくなります。むせるために本人が水分摂取を避けるようになると、脱水の危険が高まります。

そのため、現在どのような形状の水分を、どの姿勢と方法で摂取しているかを優先して確認します。必要に応じて、とろみをつける、ゼリー状にする、一口量を調整するなどの方法がありますが、適切な形状は人によって異なります。介護福祉職が独断で濃さを決めず、医師、看護職、言語聴覚士、管理栄養士などの評価と指示・計画に基づいて統一します。

とろみが強すぎると、飲みにくさや口腔・咽頭内の残留が増え、かえって摂取量が減ることもあります。安全性だけでなく、本人の好み、飲みやすさ、実際の摂取量、尿量、口腔内の乾燥、皮膚や意識の状態なども観察します。

ひっかけポイント
「誤嚥しやすい人には全員、濃いとろみをつける」という対応は適切ではありません。必要な形状は嚥下機能によって異なり、過度なとろみは摂取量低下につながることがあります。

介護実践でのポイント
むせ、湿った声、呼吸の変化、口腔内残留、飲水後の疲労などを観察します。異常があれば飲水を中止して安全を確保し、看護職などへ報告します。

選択肢の確認

1.義歯の装着状態
適切ではありません。
義歯の適合状態は咀嚼や食事に影響するため確認が必要ですが、水分の安全な摂取方法を決めるうえで最も優先されるのは、水分の形状が嚥下機能に合っているかどうかです。

2.上肢の関節可動域
適切ではありません。
上肢の動きはコップを持つ自立度に関係しますが、誤嚥を防ぎながら水分を確保するために最優先で確認する項目ではありません。必要なら自助具や介助方法を検討します。

3.睡眠時間
適切ではありません。
睡眠は全身状態に関係しますが、誤嚥しやすい高齢者の水分摂取の安全性を直接判断する項目ではありません。

4.夜間の咳込{せきこ}みの有無
適切ではありません。
夜間の咳込みは呼吸器症状や誤嚥を疑う手がかりになるため観察は重要です。ただし、脱水予防のために安全に飲める水分を確保するうえでは、現在摂取している水分の形状を優先して確認します。

5.摂取している水分の形状
正答。最も適切です。
水分の流れやすさは誤嚥のしやすさに直接関係します。嚥下機能に合う形状でなければ、むせや誤嚥を起こしたり、水分摂取を避けて脱水になったりする可能性があります。

覚えるポイント

さらさらした液体は流れが速く、嚥下反射が遅い人では誤嚥しやすいことがあります。

水分の形状は、本人の嚥下機能に合わせて個別に調整します。

とろみの種類や濃さは、専門職の評価と支援計画に基づいて統一します。

脱水予防では、形状だけでなく、摂取量、尿量、口腔乾燥、皮膚、意識状態も観察します。

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