35Q21|第35回 介護福祉士国家試験 過去問
立位姿勢を維持するための筋肉(抗重力筋)として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 3
正答
3.大腿四頭筋{だいたいしとうきん}
この問題のポイント
抗重力筋とは、重力に逆らって姿勢を保つために働く筋肉です。立位では、膝や股関節、足関節、体幹が崩れないように支える筋肉が重要になります。
この問題では、上肢や肩の運動に関わる筋肉と、立位保持に重要な下肢の筋肉を見分けます。
解説
立位を保つときは、身体が重力によって前後や左右に倒れたり、膝が折れたりしないように、複数の筋肉が持続的に働きます。代表的な抗重力筋には、脊柱起立筋、大殿筋、大腿四頭筋、下腿三頭筋などがあります。
大腿四頭筋は大腿前面にある筋群で、主に膝関節を伸ばす働きをします。立っているときには膝が屈曲して身体が崩れないように支え、立ち上がりや歩行にも重要な役割を果たします。そのため、選択肢の中では大腿四頭筋が最も適切です。
抗重力筋が弱くなると、立位保持が不安定になり、立ち上がりや歩行が難しくなって、転倒の危険も高まります。ただし、筋力だけで判断せず、痛み、関節可動域、感覚、バランス、使用している福祉用具、生活環境も含めて確認することが大切です。
ひっかけポイント
上肢や肩の筋肉にも姿勢を支える働きはありますが、「立位姿勢を維持する代表的な抗重力筋」を問われたときは、下肢の伸筋群である大腿四頭筋、大殿筋、下腿三頭筋などを思い出します。
介護実践でのポイント
立位が不安定な人を支援するときは、無理に立たせるのではなく、足底の接地、膝折れ、体幹の傾き、疲労、痛みを観察します。本人の残存機能を生かし、必要に応じて手すりや歩行補助具を活用します。
選択肢の確認
1.上腕二頭筋
適切ではありません。
上腕二頭筋は、主に肘関節を曲げることや前腕を回外することに関わる筋肉です。上肢の動作には重要ですが、立位で膝や股関節を支える代表的な抗重力筋ではありません。
2.大胸筋
適切ではありません。
大胸筋は、主に肩関節の内転、内旋、屈曲などに関わります。腕を身体に引き寄せる動作などで働きますが、立位保持を担う代表的な下肢の抗重力筋ではありません。
3.大腿四頭筋{だいたいしとうきん}
正答。最も適切です。
大腿四頭筋は膝関節を伸展させ、立位で膝が折れないように支えます。立ち上がり、立位保持、歩行に重要な代表的抗重力筋です。
4.僧帽筋
適切ではありません。
僧帽筋は、肩甲骨の挙上・内転・回旋や、頭頸部の姿勢保持に関わります。姿勢保持への関与はありますが、本問の選択肢の中で立位保持の代表的な抗重力筋として最も適切なのは大腿四頭筋です。
5.三角筋
適切ではありません。
三角筋は、主に肩関節を外転させて腕を上げる筋肉です。上肢の運動には重要ですが、立位姿勢を維持する代表的な抗重力筋ではありません。
覚えるポイント
抗重力筋は、重力に逆らって姿勢を保つ筋肉です。
代表的な抗重力筋には、脊柱起立筋、大殿筋、大腿四頭筋、下腿三頭筋があります。
大腿四頭筋は膝を伸ばし、立位での膝折れを防ぎます。
立位能力は筋力だけでなく、痛み、関節可動域、感覚、バランス、環境も含めて評価します。