34Q50|第34回 介護福祉士国家試験 過去問
入浴関連用具の使用方法に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
解答・解説を見る
正解: 1
正答
1.シャワー用車いすは、段差に注意して移動する。
この問題のポイント
入浴関連用具は、利用者の身体機能と浴室環境に合わせて選び、製品ごとの使用方法を守ります。車いすの移動、移乗台の高さ、浴槽設置式リフトの姿勢、介助ベルトの装着位置、ストレッチャーの安全ベルトを確認します。
解説
シャワー用車いすは、座ったまま浴室へ移動し、洗身やシャワー浴を行うための用具です。浴室や脱衣室には、敷居、排水溝、床の傾斜などの段差があることがあります。小さな段差でも前輪が止まり、利用者が前方へ倒れる危険があるため、経路を確認し、足がフットサポートから落ちていないかを見ながらゆっくり移動します。
移乗台は、浴槽の縁をまたぐ動作を減らし、座ったまま身体の向きを変えて出入りするために用います。座面は浴槽の縁との関係や本人の下肢長に合わせて、安全に水平移動できる高さへ調整します。「必ず浴槽より高くする」という使い方ではありません。
浴槽設置式リフトは、一般に専用の座面へ座った状態で昇降して浴槽へ入る用具です。臥位で入浴する場合には、ストレッチャー式の機械浴など、別の用具を選びます。
入浴用介助ベルトは、製品の説明に従って腰部や骨盤周囲などへ装着し、立ち上がりや移乗を支援します。胸部を強く締めると呼吸を妨げる可能性があります。ストレッチャーで機械浴槽へ移動・入浴するときは、転落を防ぐため安全ベルトを適切に装着し、勝手に外しません。
介護実践でのポイント
入浴用具は、使用前にブレーキ、キャスター、ベルト、座面、固定部のゆるみを点検します。利用者の身体機能や浴室環境が変わった場合は、福祉用具専門相談員、理学療法士、作業療法士などと再評価します。
選択肢の確認
1.シャワー用車いすは、段差に注意して移動する。
正答。最も適切です。
浴室周辺の段差や排水溝にキャスターが引っかかると、転倒・転落につながります。進行方向と足元を確認し、ゆっくり移動します。
2.入浴の移乗台は、浴槽よりも高く設定する。
適切ではありません。
移乗台は、浴槽の縁や利用者の身体寸法に合わせ、座ったまま安全に移動できる高さへ調整します。浴槽より高くすることが一律の使用方法ではありません。
3.浴槽設置式リフトは、臥位{がい}の状態で使用する。
適切ではありません。
浴槽設置式リフトは、一般に専用の座面に座って使用します。臥位のまま入浴する人には、ストレッチャー式など状態に合った機械浴を用います。
4.入浴用介助ベルトは、利用者の胸部に装着する。
適切ではありません。
入浴用介助ベルトは、製品の取扱方法に従い、腰部や骨盤周囲などへ装着します。胸部への装着は呼吸を妨げたり、ずれたりする危険があります。
5.ストレッチャーで機械浴槽に入るときは、ストレッチャーのベルトを外す。
適切ではありません。
安全ベルトは移動中や入浴中の転落を防ぐために使用します。必要な場面で外す場合も、製品の手順と複数職員での安全確認に従い、入槽時に一律に外してはいけません。
覚えるポイント
シャワー用車いすでは、段差、排水溝、キャスター、フットサポートに注意します。
移乗台やリフトは、本人の機能と浴槽の構造に合わせ、取扱説明書どおりに使用します。
介助ベルトやストレッチャーの安全ベルトは、転落と呼吸への影響を考えて正しく装着します。