78PM80|第78回 診療放射線技師国家試験 過去問
マルチスライスCT で正しいのはどれか。
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正解: 2
正答
2.多列化した検出器からのデータ処理をする。
この問題のポイント
マルチスライスCT〈MDCT〉の基本構造と画像再構成の特徴を問う問題です。
マルチスライスCTでは、体軸方向、つまりZ軸方向に複数列の検出器が並んでいます。
この多列検出器から同時にデータを取得し、複数断面や広範囲の画像を高速に再構成します。
したがって、正しい選択肢は
2.多列化した検出器からのデータ処理をする。
です。
解説
マルチスライスCTは、従来のシングルスライスCTと異なり、体軸方向に複数列の検出器を備えています。
これにより、
- 1回転で複数スライス分のデータを取得できる
- 広範囲を短時間で撮影できる
- 薄いスライス厚で撮影しやすい
- 三次元画像処理に適したボリュームデータを得やすい
という利点があります。
ただし、検出器が多列化すると、X線ビームは体軸方向に広がり、コーンビーム状になります。
そのため、コーン角が大きい場合には、コーンビームアーチファクトや散乱線の影響を考慮する必要があります。
選択肢の確認
1.画像再構成法に90度線形補間法がある。
誤りです。
ヘリカルCTの補間では、180度補間法や360度補間法などが重要です。
マルチスライスCTの代表的な画像再構成法として「90度線形補間法」を選ぶのは不適切です。
2.多列化した検出器からのデータ処理をする。
正しいです。
マルチスライスCTでは、体軸方向に多列化した検出器から同時にデータを取得します。
そのデータを処理して、複数スライスや三次元画像を再構成します。
これが本問の正答です。
3.コーン角が大きくなるほど散乱線が減少する。
誤りです。
コーン角が大きくなると、X線ビームの体軸方向の広がりが大きくなります。
それにより散乱線やコーンビームアーチファクトの影響は問題になりやすくなります。
「散乱線が減少する」は誤りです。
4.体軸方向のZ軸補間は実効スライス厚に影響しない。
誤りです。
Z軸補間は、体軸方向のデータ位置を補う処理であり、スライス感度プロファイルや実効スライス厚に影響します。
したがって、影響しないとはいえません。
5.リングアーチファクトはFeldkamp〈フェルドカンプ〉法で補正できる。
誤りです。
Feldkamp法は、主にコーンビームCTの三次元再構成に関係する手法です。
リングアーチファクトは検出器素子の感度むらや校正不良などで起こるため、検出器補正や校正によって対応します。
覚えるポイント
マルチスライスCTの特徴は、次のように整理します。
- 体軸方向に多列検出器を持つ
- 1回転で複数スライスのデータを取得する
- 広範囲を高速撮影できる
- 薄いスライス厚でボリュームデータを得やすい
- Z軸補間は実効スライス厚に影響する
- コーン角が大きいとコーンビームアーチファクトや散乱線が問題になりやすい
この問題では、マルチスライスCTの基本である多列検出器のデータ処理を述べた
2.多列化した検出器からのデータ処理をする。
が正答です。