78PM17|第78回 診療放射線技師国家試験 過去問
心臓核医学検査で正しいのはどれか。
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正解: 5
正答
5.99mTc-ピロリン酸は心アミロイドーシス診断に用いられる。
この問題のポイント
心臓核医学検査では、放射性医薬品ごとの評価対象を整理することが重要です。
この問題では、次のように区別します。
- 99mTc-MIBI、99mTc-テトロホスミン:心筋血流評価
- 123I-BMIPP:心筋脂肪酸代謝評価
- ジピリダモール:薬剤負荷に用いる冠血管拡張薬
- 99mTc-ピロリン酸:心アミロイドーシスなどの評価に用いられる
したがって、正しいのは 5 です。
解説
99mTc-ピロリン酸は、心アミロイドーシス、特にトランスサイレチン型心アミロイドーシスの診断で用いられます。
心筋への異常集積を評価することで、心アミロイドーシスを疑う手がかりになります。
一方、99mTc-MIBIや99mTc-テトロホスミンは心筋血流製剤です。
123I-BMIPPは脂肪酸代謝を評価する薬剤です。
それぞれの薬剤の目的を混同しないことが大切です。
選択肢の確認
1.99mTc-MIBIの集積機序は能動輸送である。
誤りです。
99mTc-MIBIは脂溶性陽イオン性の心筋血流製剤で、心筋細胞内やミトコンドリア膜電位に依存して集積します。
能動輸送で取り込まれる、という説明は不適切です。
2.123I-BMIPPは心筋内でほとんどβ酸化される。
誤りです。
123I-BMIPPは脂肪酸代謝を評価する薬剤ですが、β位にメチル基を持つため、通常の脂肪酸のようにはβ酸化されにくい特徴があります。
そのため、心筋内に比較的長く保持されます。
3.ジピリダモールは心筋酸素消費量を増加させる。
誤りです。
ジピリダモールは冠血管を拡張させる薬剤負荷に用いられます。
主に冠血流予備能の差を利用して虚血を評価する薬剤であり、運動負荷やドブタミンのように心筋酸素消費量を直接増加させる薬剤ではありません。
4.99mTc-テトロホスミンは再分布現象が認められる。
誤りです。
99mTc-テトロホスミンは心筋血流製剤ですが、201Tlのような明らかな再分布現象は基本的に認められません。
そのため、負荷像と安静像を別々に撮像して評価します。
5.99mTc-ピロリン酸は心アミロイドーシス診断に用いられる。
正しいです。
99mTc-ピロリン酸シンチグラフィは、心アミロイドーシス、とくにトランスサイレチン型心アミロイドーシスの診断に用いられます。
これが本問の正答です。
覚えるポイント
心臓核医学の薬剤は、何を評価するかで覚えると整理しやすいです。
- 99mTc-MIBI:心筋血流
- 99mTc-テトロホスミン:心筋血流
- 123I-BMIPP:心筋脂肪酸代謝
- ジピリダモール:冠血管拡張による薬剤負荷
- 99mTc-ピロリン酸:心アミロイドーシスの評価
この問題では、心アミロイドーシス診断に用いられる薬剤を問うているため、正しい選択肢は
5.99mTc-ピロリン酸は心アミロイドーシス診断に用いられる。
です。