77AM17|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
呼吸器核医学検査で正しいのはどれか。 2 つ選べ。
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正解: 2・4
正答
2、4
この問題のポイント
この問題は 2 つ選べ の問題です。
呼吸器核医学検査では、主に次の組合せを押さえます。
- ⁹⁹ᵐTc-MAA:肺血流シンチグラフィ
- ⁸¹ᵐKr:肺換気シンチグラフィ
- 肺塞栓症:換気は保たれるが血流が低下するため、換気血流ミスマッチを示す
- 右左シャント:MAA が肺毛細血管を通らず全身へ流れるため、全身像で評価する
解説
⁹⁹ᵐTc-MAAは、肺血流シンチグラフィに用いられる放射性医薬品です。
MAA は macroaggregated albumin、つまり大凝集アルブミンであり、静注後に肺毛細血管に一時的に捕捉されます。
その分布を画像化することで、肺血流分布を評価します。
右左シャントがある場合、静脈内に投与された MAA の一部が肺毛細血管で捕捉されず、体循環へ流入します。
そのため、脳、腎、全身臓器など肺以外への分布を確認する目的で全身像を撮影します。
肺塞栓症では、塞栓により肺血流が障害されます。
一方、気道が保たれていれば換気は比較的保たれます。
そのため、換気像である ⁸¹ᵐKr と、血流像である ⁹⁹ᵐTc-MAA の間に換気血流ミスマッチが生じます。
ひっかけポイント
⁹⁹ᵐTc-MAA は肺血流を見る薬剤です。
脳に生理的に集まる薬剤ではありません。
脳など肺外に描出される場合は、右左シャントなどの異常経路を考えます。
右左シャントで全身像を撮る理由
- 通常:MAA は肺毛細血管に捕捉される。
- 右左シャントあり:MAA が肺を通過せず体循環へ入る。
- 体循環へ入った MAA は脳や腎などの臓器に分布する。
- その分布を確認するため、全身像を撮影する。
選択肢の確認
1.誤り。
⁹⁹ᵐTc-MAA は通常、肺毛細血管に捕捉されて肺血流分布を示します。
脳への生理的集積は認めません。
脳など肺外に集積する場合は、右左シャントなどを疑います。
2.正しい。
右左シャントがあると、⁹⁹ᵐTc-MAA が肺を通過して体循環へ流れることがあります。
そのため、肺外集積を確認する目的で全身像を撮影します。
3.誤り。
肺高血圧症では、肺血流分布の再分布を認めることがあります。
上肺野で欠損すると断定する記述は適切ではありません。
4.正しい。
肺塞栓症では、換気は保たれているのに血流が欠損することがあります。
そのため、換気像の ⁸¹ᵐKr と血流像の ⁹⁹ᵐTc-MAA で集積のミスマッチを起こします。
5.誤り。
⁹⁹ᵐTc-MAA 投与時に注射器内へ血液を逆流させると、血液と MAA が混ざり凝集などの原因になります。
注射器内への血液の逆流を確認する操作は適切ではありません。
覚えるポイント
- ⁹⁹ᵐTc-MAA = 肺血流シンチグラフィ。
- ⁸¹ᵐKr = 肺換気シンチグラフィ。
- 肺塞栓症 = 換気血流ミスマッチ。
- 右左シャント疑い = 全身像で肺外集積を確認。
- MAA 投与時は血液の逆流を避ける。