77AM16|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
脳 SPECT で正しいのはどれか。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、脳 SPECT に用いられる放射性医薬品の集積部位・撮影タイミング・血流評価の特徴が問われています。
正しいのは、⁹⁹ᵐTc-ECD は高血流域で血流量を過小評価するという記述です。
脳血流 SPECT 製剤では、脳内への取り込みが血流量と完全に比例するわけではありません。
特に高血流域では、血流が増えても取り込みが比例して増えにくく、血流量を低めに評価することがあります。
解説
脳 SPECT では、目的に応じて放射性医薬品を使い分けます。
¹²³I-IMP、⁹⁹ᵐTc-HMPAO、⁹⁹ᵐTc-ECD は、主に脳血流評価に用いられます。
一方、¹²³I-イオフルパンはドパミントランスポータを評価する薬剤で、主な集積部位は線条体です。
¹²³I-イオマゼニルは中枢性ベンゾジアゼピン受容体に結合し、大脳皮質を中心とした神経細胞の評価に用いられます。
⁹⁹ᵐTc-ECD は脳血流 SPECT 製剤ですが、高血流域では取り込みが血流に対して直線的に増えにくくなります。
そのため、実際の血流量よりも低く評価される、つまり高血流域で過小評価が起こります。
ひっかけポイント
「線条体に集積する」と聞いたら、まず ¹²³I-イオフルパンを考えます。
¹²³I-IMPは線条体評価ではなく、主に脳血流評価に使う薬剤です。
国家試験ではここを押さえる
- ¹²³I-IMP:脳血流 SPECT。
- ⁹⁹ᵐTc-HMPAO:脳血流 SPECT。標識後の安定性に注意。
- ⁹⁹ᵐTc-ECD:脳血流 SPECT。高血流域で過小評価しやすい。
- ¹²³I-イオフルパン:ドパミントランスポータ、線条体評価。
- ¹²³I-イオマゼニル:中枢性ベンゾジアゼピン受容体、大脳皮質評価。
選択肢の確認
1.誤り。
¹²³I-IMP は主に脳血流評価に用いられる放射性医薬品です。
線条体に主に集積する薬剤として重要なのは、ドパミントランスポータを評価する ¹²³I-イオフルパンです。
2.誤り。
¹²³I-イオマゼニルは中枢性ベンゾジアゼピン受容体に結合し、大脳皮質を中心に集積します。
大脳白質に主に集積する薬剤ではありません。
3.誤り。
¹²³I-イオフルパンは線条体のドパミントランスポータを評価する薬剤です。
投与後すぐに撮影するのではなく、線条体への集積とバックグラウンド低下を待ってから撮影します。
4.誤り。
⁹⁹ᵐTc-HMPAO は標識後の安定性に注意が必要な薬剤です。
標識後に長時間安定していると考えるのは適切ではありません。
5.正しい。
⁹⁹ᵐTc-ECD は脳血流 SPECT 製剤ですが、高血流域では血流量に対して取り込みが比例して増加しにくくなります。
そのため、高血流域では血流量を過小評価します。
覚えるポイント
- ¹²³I-IMP、⁹⁹ᵐTc-HMPAO、⁹⁹ᵐTc-ECDは脳血流 SPECT に用いられる。
- ¹²³I-イオフルパンは線条体のドパミントランスポータ評価に用いられる。
- ¹²³I-イオマゼニルは大脳皮質の中枢性ベンゾジアゼピン受容体評価に用いられる。
- ⁹⁹ᵐTc-ECD は高血流域で過小評価しやすい。
- 薬剤名と「何を評価するか」をセットで覚える。