78AM67|第78回 診療放射線技師国家試験 過去問
図の回路で、時刻 t = 0 で vi に 20 mV の直流電圧を加えたとき、t = 3 s における出力電圧 vo[V]に最も近いのはどれか。 ただし、演算増幅器は理想的な特性を有する。

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正解: 2
正答
2.−3
回路の見方
提示図は、演算増幅器〈オペアンプ〉を用いた反転積分回路です。
回路では、
- 入力抵抗:10 kΩ
- 帰還コンデンサ:2 μF
- 非反転入力端子〈+端子〉:接地
- 入力電圧 vi:20 mV の直流電圧
となっています。
理想的な演算増幅器では、非反転入力端子が接地されているため、反転入力端子〈−端子〉も仮想接地となり、電位はほぼ 0 V と考えます。
なぜ積分回路か
入力信号 vi は、10 kΩ の抵抗を通って反転入力端子へ入ります。
ただし、理想的な演算増幅器では入力端子に電流は流れません。
そのため、入力抵抗を流れた電流は、そのまま帰還コンデンサへ流れます。
つまり、この回路では、入力電圧によって一定の電流がコンデンサに流れ込み、時間とともに出力電圧が変化します。
反転入力なので、正の直流入力を加えると、出力電圧は負方向へ直線的に変化します。
使用する式
反転積分回路の出力電圧は、初期電圧を0 Vとすると、
vo(t) = − 1 / RC ∫ vi dt
です。
入力 vi が一定の直流電圧なら、
vo(t) = − vi / RC × t
となります。
値を代入する
入力電圧は、
20 mV = 0.020 V
です。
抵抗は、
R = 10 kΩ = 10,000 Ω
コンデンサは、
C = 2 μF = 2 × 10⁻⁶ F
したがって、
RC = 10,000 × 2 × 10⁻⁶
= 0.020 s
となります。
出力電圧を計算する
反転積分回路なので、
vo(t) = − vi / RC × t
です。
t = 3 s を代入すると、
vo(3) = − 0.020 / 0.020 × 3
0.020 / 0.020 = 1
なので、
vo(3) = −1 × 3
= −3 V
したがって、t = 3 s における出力電圧は約 −3 V です。
電流から考える方法
仮想接地により、入力抵抗の右端はほぼ 0 V です。
したがって、入力抵抗を流れる電流は、
I = vi / R
= 0.020 / 10,000
= 2 × 10⁻⁶ A
= 2 μA
です。
この電流が 2 μF のコンデンサに流れるので、
dV/dt = I / C
= 2 μA / 2 μF
= 1 V/s
となります。
反転回路なので出力は負方向へ変化し、
1 V/s × 3 s = 3 V
より、
vo = −3 V
となります。
他の選択肢との区別
1.−5
誤りです。
出力の変化速度は −1 V/s なので、3秒後は −5 V ではなく −3 V です。
2.−3
正しいです。
反転積分回路で、vo = −vi t / RC = −3 V となります。
3.0
誤りです。
直流入力を加えると、積分回路の出力は時間とともに変化します。3秒後も0 Vのままではありません。
4.3
誤りです。
積分量の大きさは3 Vですが、反転積分回路なので符号は負になります。
5.5
誤りです。
大きさも符号も合いません。
覚えるポイント
反転積分回路では、
vo(t) = − 1 / RC ∫ vi dt
を使います。
直流入力を加えた場合は、
vo(t) = − vi / RC × t
です。
本問では、
- vi = 20 mV = 0.020 V
- R = 10 kΩ
- C = 2 μF
- RC = 0.020 s
- t = 3 s
なので、
vo = − 0.020 / 0.020 × 3 = −3 V
となり、正答は2です。
