77PM76|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
自動露出制御装置で誤っているのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題は、自動露出制御装置〈AEC〉について誤っているものを選ぶ問題です。
AEC は、受像器に到達する X 線量が適正になるように照射を自動停止する装置です。
AEC の特性として、次のようなものを区別します。
- 短時間特性
- 長時間特性
- 管電圧特性
- 被写体厚特性
- 採光野、検出器位置による影響
解説
自動露出制御装置〈AEC〉は、被写体を透過した X 線量を検出し、設定された線量に達した時点で X 線照射を停止します。これにより、フィルム濃度やデジタル画像の入射線量を安定させます。
短時間特性は、X 線停止信号が出てから実際に X 線照射が停止するまでの遅れ時間により問題になります。被写体が薄い場合など、必要照射時間が非常に短い領域では、この遅れの影響で過露光または濃度変動が生じます。
長時間特性は、検出器や光電子増倍管などの暗電流の影響を受けます。長時間撮影では、X 線によらない信号が積算され、露出制御に影響することがあります。
管電圧特性は、管電圧により被写体透過後の X 線スペクトルや、検出器と受像器での吸収割合が変わることにより生じます。X 線受像器と検出器に入射する X 線量の関係が管電圧で変化するためです。
被写体厚特性は、被写体厚が変化しても写真濃度または受像器入射線量が適正に保たれるかを示す特性です。被写体が薄い短時間撮影領域での濃度変動は、主に短時間特性の問題です。
したがって、「被写体厚特性は被写体の薄い短時間撮影領域での濃度低下による」という 4 が誤りです。
ひっかけポイント
「薄い被写体」「短時間撮影」と書かれていたら、まず短時間特性を考えます。
被写体厚特性と短時間特性を混同しないことが大切です。
選択肢の確認
1.正しい記述です。
カセッテ前面検出方式では、検出器が X 線受像器の前面に配置されるため、検出器自体が障害陰影として画像に影響する可能性があります。
2.正しい記述です。
管電圧特性は、管電圧の変化により X 線受像器と検出器へ入射する X 線量の関係が変わることで生じます。検出器と受像器のエネルギー応答の違いも関係します。
3.正しい記述です。
長時間特性では、検出器に使用する光電子増倍管などの暗電流が影響します。長時間撮影では、暗電流による積算信号が露出制御に影響することがあります。
4.誤り。
被写体の薄い短時間撮影領域での濃度変動は、主に短時間特性に関係します。X 線停止信号から実際に X 線が停止するまでの遅れが影響するためであり、被写体厚特性の説明としては不適切です。
5.正しい記述です。
短時間特性は、AEC が X 線停止信号を出してから実際に X 線照射が停止するまでの遅れ時間により生じます。短時間撮影ほどこの遅れの影響が大きくなります。
覚えるポイント
- AEC は受像器に届く線量を自動制御する装置です。
- 短時間特性は、X 線停止信号と実際の照射停止までの遅れ時間によります。
- 長時間特性は、暗電流の影響を受けます。
- 管電圧特性は、受像器と検出器の線量関係が管電圧で変化するために生じます。
- 薄い被写体での短時間撮影領域の問題は、被写体厚特性ではなく短時間特性として整理します。