77PM75|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
インバータ式 X 線高電圧装置で正しいのはどれか。 2 つ選べ。
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正解: 2・3
正答
2、3
この問題のポイント
この問題は 2つ選べ です。
インバータ式 X 線高電圧装置は、商用電源を整流して直流にし、その後インバータで高周波交流に変換して高電圧を発生させる装置です。
特徴は次の通りです。
- 管電圧脈動率が小さい
- 単相電源でも三相装置に近い線質が得られる
- 装置出力は電源設備、特に電源インピーダンスの影響を受ける
- フィードバック制御により管電圧・管電流を安定化できる
解説
インバータ式 X 線高電圧装置では、まず交流電源を整流・平滑して直流にします。その後、インバータ回路で高周波交流に変換し、高電圧変圧器で昇圧します。
高周波化することで、変圧器を小型化でき、管電圧の脈動を小さくできます。管電圧が比較的一定に保たれるため、単相電源を用いても三相 X 線装置や定電圧装置に近い線質が得られます。
また、X 線装置の定格出力は、装置本体の性能だけでなく、施設側の電源容量や電源インピーダンスにも影響されます。電源インピーダンスが大きいと、負荷時の電圧降下が大きくなり、大出力時に十分な性能が得られにくくなります。
ひっかけポイント
インバータ式は「単相電源だから低性能」とは限りません。
高周波化と制御技術により、単相電源でも三相装置並みの線質を得ることができます。
管電圧制御の考え方
インバータ装置には、共振形と非共振形があります。
共振形では、インバータ周波数を変化させて出力制御を行う方式があります。
一方、非共振形では、一般にパルス幅制御〈PWM〉などにより管電圧制御を行います。したがって、「非共振形装置の管電圧制御はインバータ周波数を変化させることで行う」とする記述は不適切です。
選択肢の確認
1.誤り。
インバータ式装置では、単相電源であってもフィードバック制御を行うことができます。管電圧や管電流を検出して制御し、出力を安定化します。
2.正しい。
インバータ式では高周波化と整流・平滑により管電圧脈動を小さくできるため、単相電源でも三相 X 線装置並みの線質を得ることができます。
3.正しい。
装置の定格出力は電源インピーダンスに依存します。電源インピーダンスが大きいと負荷時の電圧降下が大きくなり、高出力時の性能に影響します。
4.誤り。
インバータ回路は、一般に半導体スイッチング素子をブリッジ形に接続して構成しますが、6 個と限定する記述は不適切です。単相インバータでは 4 個の素子によるブリッジ構成などが用いられます。
5.誤り。
非共振形装置では、管電圧制御に PWM などのパルス幅制御が用いられます。インバータ周波数を変化させる制御は、主に共振形で重要です。
覚えるポイント
- インバータ式装置は、直流を高周波交流に変換して高電圧を作ります。
- 単相電源でも三相装置並みの線質を得ることができます。
- 管電圧脈動が小さいため、安定した X 線出力が得られます。
- 装置の定格出力は、電源インピーダンスの影響を受けます。
- 非共振形では PWM 制御、共振形では周波数制御を整理して覚えます。