77PM4|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
MRI の拡散強調像で正しいのはどれか。 2 つ選べ。
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正解: 2・5
正答
2、5
この問題のポイント
この問題は 2つ選べ です。
拡散強調像では、水分子のランダムな動きであるブラウン運動を反映した画像を得ます。ただし、画像信号には拡散だけでなく T2 値の影響も含まれます。
解説
MRI の拡散強調像は、motion probing gradient を用いて水分子の拡散運動を信号低下として反映させる撮像法です。
拡散が自由な部位では信号が低下しやすく、拡散が制限されている部位では信号低下が少ないため高信号に見えます。急性期脳梗塞では細胞性浮腫により水分子の拡散が制限され、拡散強調像で高信号を呈しやすくなります。
ただし、拡散強調像の信号は純粋な拡散だけで決まるわけではありません。T2 強調の成分も含まれるため、T2 値の長い組織が高信号に見えることがあります。これを T2 shine-through といいます。
拡散の定量評価には ADC map を併用します。ADC は見かけの拡散係数であり、灌流や微小循環などの影響も含むため、真の拡散係数そのものではありません。
ひっかけポイント
拡散強調像で高信号だからといって、必ず拡散制限とは限りません。T2 shine-through を除外するために ADC map を確認します。
選択肢の確認
1.誤り。
拡散強調像から直接得られるのは、真の拡散係数そのものではありません。臨床で用いる ADC は見かけの拡散係数であり、組織内構造や灌流などの影響を含みます。
2.正しい。
拡散強調像の信号には T2 強調の成分も含まれます。そのため、T2 値が長い組織では T2 shine-through により高信号に見えることがあります。
3.誤り。
急性期脳梗塞では、細胞性浮腫により水分子の拡散が制限されます。そのため、拡散強調像では一般に高信号を呈します。ADC map では低値を示すことが多いです。
4.誤り。
b 値が高いほど拡散の影響が強く反映されます。b 値が低いと T2 強調像に近い性質が強くなり、拡散強調は弱くなります。
5.正しい。
拡散強調像は、水分子のブラウン運動を画像化する撮像法です。拡散制限の有無を評価できるため、急性期脳梗塞、腫瘍、膿瘍などの評価に用いられます。
覚えるポイント
- 拡散強調像は水分子のブラウン運動を反映します。
- b 値が高いほど拡散強調が強くなります。
- 急性期脳梗塞は DWI 高信号、ADC 低値が典型です。
- DWI 高信号には T2 shine-through が含まれることがあります。
- 拡散評価では DWI と ADC map をセットで確認します。