78AM4|第78回 診療放射線技師国家試験 過去問
1.5 T MRI 装置による高速 SE 法での頭部 MR 像を別に示す。 設定した TR[ms]、TE[ms]に近い組合せはどれか。 TR----TE

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正解: 5
正答
5.10,000----150
画像の見方
提示画像は頭部MRIの軸位断像です。
画像では、脳室や脳溝の脳脊髄液〈CSF〉が黒く抑制されています。
一方で、脳実質にはT2強調像に近いコントラストがあり、灰白質と白質の差も確認できます。
このように、
- CSFが低信号に抑制されている
- T2強調像に近いコントラストを示す
- 高速SE法で撮像される
という特徴から、FLAIR像に相当する画像と考えます。
なぜTR 10,000 ms、TE 150 msか
FLAIRは、脳脊髄液の信号を抑制したT2強調系の画像です。
T2強調を得るには、
- TRを長くする
- TEを長くする
必要があります。
FLAIRではさらに、CSFを抑制するために反転回復パルスを用います。
そのため、通常のT2強調像よりもTRが非常に長く設定されます。
本問の選択肢の中で、FLAIRに近い条件は、
TR 10,000 ms、TE 150 ms
です。
したがって、正答は5です。
他の選択肢との区別
1.TR 600 ms、TE 15 ms
短いTR、短いTEなのでT1強調像に近い条件です。
T1強調像ではCSFは低信号になりますが、白質が灰白質より高信号になりやすく、本画像のようなFLAIRらしいT2系コントラストとは合いません。
2.TR 1,000 ms、TE 100 ms
TEは長めですが、TRが短すぎます。
十分なT2強調やFLAIRの条件としては不適切です。
3.TR 3,000 ms、TE 15 ms
TRは長めですが、TEが短いため、プロトン密度強調像に近い条件です。
本画像のようなT2強調系のコントラストにはなりにくいです。
4.TR 4,000 ms、TE 100 ms
長いTR、長いTEなので通常のT2強調像に近い条件です。
しかし通常のT2強調像では、脳室や脳溝のCSFは高信号、つまり白く描出されます。
提示画像ではCSFが黒く抑制されているため、通常のT2強調像とは異なります。
5.TR 10,000 ms、TE 150 ms
非常に長いTRと長いTEで、FLAIR像に近い条件です。
提示画像のようにCSFが抑制され、T2強調系の脳実質コントラストを示す画像に合います。
覚えるポイント
頭部MRIでは、TRとTEから画像の種類を推定できます。
- 短TR・短TE:T1強調像
- 長TR・短TE:プロトン密度強調像
- 長TR・長TE:T2強調像
- 非常に長いTR・長いTE・CSF抑制:FLAIR像
本問の画像では、脳室や脳溝のCSFが黒く抑制されているため、FLAIR像と判断します。
FLAIRでは非常に長いTRと長いTEを用いるため、最も近い組合せは 10,000 ms、150 ms です。
