77PM7|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
頭部 MRI の FLAIR 像で最も高信号を呈するのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
FLAIR 像は、脳脊髄液〈CSF〉の信号を抑制した T2 強調系の画像です。
頭部 FLAIR 像では、側脳室やシルビウス裂などの CSF は低信号になります。一方、脂肪抑制を併用していない通常の FLAIR 像では、眼窩脂肪は高信号を呈します。
解説
FLAIR は Fluid Attenuated Inversion Recovery の略です。
反転回復法を用いて、脳脊髄液の信号が 0 になるタイミングで撮像します。そのため、T2 強調像では高信号に見える CSF が、FLAIR 像では低信号になります。
この特徴により、脳室周囲や脳溝近くの病変が CSF の高信号に隠れにくくなります。多発性硬化症、脳梗塞、くも膜下出血、髄膜病変などの評価で重要です。
選択肢の中で最も高信号を呈しやすいのは、脂肪成分である眼窩脂肪です。FLAIR 像は CSF 抑制画像であり、脂肪抑制画像ではないため、眼窩脂肪は高信号として目立ちます。
ひっかけポイント
FLAIR は「水を全部低信号にする画像」ではありません。主に抑制されるのは 自由水に近い CSF です。脂肪は、脂肪抑制をかけていなければ高信号に見えます。
選択肢の確認
1.誤り。
側脳室は脳脊髄液で満たされています。FLAIR 像では CSF 信号が抑制されるため、側脳室は低信号になります。
2.正しい。
眼窩脂肪は脂肪成分であり、通常の FLAIR 像では高信号を呈します。選択肢の中では最も高信号になりやすい構造です。
3.誤り。
頭蓋骨皮質は皮質骨であり、可動性プロトンが少ないため MRI では信号がほとんど得られません。FLAIR 像でも低信号になります。
4.誤り。
大脳基底核は灰白質に属し、FLAIR 像では中等度の信号を示します。眼窩脂肪より高信号になることは通常ありません。
5.誤り。
シルビウス裂には脳脊髄液が存在します。FLAIR 像では CSF が抑制されるため、シルビウス裂は低信号になります。
覚えるポイント
- FLAIR 像は CSF 抑制 T2 強調系画像です。
- 側脳室、脳溝、シルビウス裂の CSF は FLAIR で低信号になります。
- 皮質骨は MRI で信号が乏しく、低信号です。
- 通常の FLAIR 像では、脂肪抑制をしなければ眼窩脂肪は高信号です。
- FLAIR の代表的な役割は、CSF 周囲の病変を見やすくすることです。