77AM9|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
MRCP 像を別に示す。 結石が存在するのはどれか。

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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、MRCP 像で胆道・膵管の解剖を読み、結石の位置を判断することが問われています。
MRCP は、強い T2 強調像を利用して、胆汁や膵液などの水成分を高信号に描出する検査です。
結石は胆汁の中で低信号の欠損像として見えます。
提示画像では、胆道系の高信号管腔のうち、下方へ走る太い管の内部に低信号の欠損がみられます。
この部位は総胆管です。
解説
MRCP〈magnetic resonance cholangiopancreatography〉は、胆道や膵管を非侵襲的に描出する MRI 検査です。
胆汁や膵液は水分を多く含むため、強い T2 強調像では高信号、つまり白く描出されます。
一方、胆石や総胆管結石は水分ではないため、胆汁の高信号の中で黒い抜け、すなわち低信号の充盈欠損として描出されます。
提示画像では、肝門部から下方へ向かう胆管が高信号に描出されています。
その中でも、肝外胆管として下方へ走る太い管の内部に、複数の低信号欠損がみられます。
この部位は、左右肝管や総肝管より下流にある総胆管に相当します。
したがって、結石が存在する部位は 3.総胆管 です。
画像でまず見るポイント
MRCP では、白く描出される胆汁・膵液の中に、黒い抜けがないかを確認します。
胆管内の黒い欠損像は、結石や腫瘍などによる充盈欠損を疑う所見です。
MRCP での構造の見分け方
- 右肝管・左肝管:肝内から肝門部へ集まる左右の枝
- 総肝管:右肝管と左肝管が合流した後、胆嚢管合流より上の部分
- 総胆管:胆嚢管合流後、十二指腸乳頭へ向かう下流の管
- 主膵管:膵臓内を横方向に走る細い管
この画像では、結石を示す低信号欠損は、左右肝管や総肝管ではなく、下方へ向かう肝外胆管内にあります。
そのため、病変部位は総胆管と判断します。
ひっかけポイント
MRCP では胆道と膵管がどちらも高信号に描出されます。
そのため、白い管が見えたらすぐに胆管と決めつけず、走行を確認します。
- 胆管:肝門部から下方へ走る
- 主膵管:膵臓内を横方向に走る
- 結石:高信号の管腔内に低信号欠損として見える
この問題では、低信号欠損が総胆管内にある点が重要です。
選択肢の確認
1.誤り。
主膵管は膵臓内を横方向に走る細い管です。
提示画像で結石を示す低信号欠損は、主膵管内ではなく、肝外胆管の下流部にあります。
2.誤り。
総肝管は、右肝管と左肝管が合流した後、胆嚢管が合流するまでの部分です。
画像で低信号欠損がみられるのは、総肝管より下流の総胆管です。
3.正しい。
総胆管は、胆嚢管合流後に十二指腸へ向かう胆管です。
提示画像では、下方へ走る太い胆管内に低信号の欠損像がみられます。
これは総胆管結石に一致します。
したがって、正答は 3.総胆管 です。
4.誤り。
左肝管は、肝内胆管の左側枝に相当します。
提示画像の低信号欠損は左肝管内ではなく、肝外胆管の下流部にあります。
5.誤り。
右肝管は、肝内胆管の右側枝に相当します。
提示画像では右肝管内に結石を示す明らかな低信号欠損があるのではなく、総胆管内の欠損像が問題となっています。
覚えるポイント
- MRCP は胆汁・膵液を高信号に描出する。
- 結石は高信号の胆汁内で低信号欠損として見える。
- 総肝管は左右肝管合流後、胆嚢管合流前の部分。
- 総胆管は胆嚢管合流後、十二指腸乳頭へ向かう部分。
- 主膵管は膵臓内を横方向に走るため、総胆管と走行で区別する。
- この画像では、低信号欠損が総胆管内にあり、総胆管結石と判断する。
