76AM22第76回 診療放射線技師国家試験 過去問

診療画像検査学診療画像解剖MR画像

腹部 MRI の T2 強調像を別に示す。 矢印で示すのはどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

この問題では、腹部 MRI の 冠状断 T2 強調像で、矢印が示す小さな構造を解剖学的位置から同定します。

矢印は、左腎上極の内側上方胃の後方大動脈の左側付近にある小さな軟部組織を示しています。

この位置にある代表的な構造は 左副腎です。

解説

副腎は、左右の腎臓の上方に位置する内分泌臓器です。

特に左副腎は、腹部画像で次のような位置関係を手がかりに探します。

  • 左腎上極の内側上方
  • 胃の後方
  • 膵尾部・脾門部の内側付近
  • 大動脈の左側
  • 左横隔膜脚の外側寄り

画像では、R/L 表示から患者の左側は画像右側です。矢印は画像右側、左腎の上方内側にある小構造を示しています。

脾臓はさらに外側に大きく描出される臓器であり、矢印の位置とは異なります。脾静脈や腹腔動脈は血管であり、走行や形態が矢印の構造とは一致しません。左横隔膜脚は椎体の左側に沿って縦方向に走る筋性構造で、矢印が示す小さな三角形状の副腎とは区別します。

したがって、矢印で示されているのは 左副腎です。

画像でまず見るポイント
左副腎は、左腎上極のすぐ上ではなく、やや内側上方に探します。
冠状断では、腎臓、脾臓、胃、大動脈、横隔膜脚との位置関係を順に確認すると同定しやすくなります。

選択肢の確認

1.誤り。
脾臓は患者左上腹部の外側に位置する比較的大きな臓器です。画像では L 側外側に描出されており、矢印が示す左腎内側上方の小構造とは位置が異なります。

2.誤り。
脾静脈は膵臓の後方を横走し、門脈へ向かう血管です。矢印の構造は血管の走行としてではなく、左腎上極内側の小さな軟部組織として認められるため、脾静脈ではありません。

3.正しい。
左副腎は左腎上極の内側上方、大動脈の左側、胃の後方付近に位置します。矢印の位置と形態は左副腎に一致します。

4.誤り。
腹腔動脈は腹部大動脈から前方へ分岐する動脈で、通常は上腹部正中付近で確認します。矢印の構造は左腎上極内側の副腎の位置にあり、腹腔動脈ではありません。

5.誤り。
左横隔膜脚は椎体の左側に沿う筋性構造で、より内側かつ縦方向に走行します。矢印が示す小構造は、横隔膜脚そのものではなく、その外側寄りに位置する左副腎です。

覚えるポイント

  • 左副腎は、左腎上極の内側上方にあります。
  • 腹部 MRI で副腎を探すときは、腎臓、大動脈、胃、脾臓、横隔膜脚との位置関係を確認します。
  • 脾臓は左上腹部外側の大きな臓器です。
  • 脾静脈は膵後方を横走する血管です。
  • 横隔膜脚は椎体近くを縦方向に走る筋性構造で、副腎と区別します。
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