77AM39|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
診療放射線技師が検査中に認めた異常所見で直ちに医師に報告することが適切でないのはどれか。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、診療放射線技師が検査中に認めた異常所見のうち、直ちに医師へ報告すべき緊急性が高い所見と、そうでない所見を区別します。
正答は、径 3 cm の蛇行した上行大動脈です。
これは、他の選択肢と比べて直ちに報告すべき緊急異常所見としては適切ではありません。
解説
診療放射線技師は画像診断を確定する立場ではありませんが、検査中に生命に関わる可能性のある異常所見を認めた場合には、速やかに医師へ報告することが重要です。
直ちに報告すべき代表的な所見には、次のようなものがあります。
- 頭蓋内出血
- 腹腔内遊離ガス
- 緊張性気胸を疑う所見
- 急性大動脈疾患を疑う所見
- 重大な外傷所見
- 急性期脳卒中を疑う所見
この問題では、頭蓋内出血、腹腔内遊離ガス、肋間腔開大を伴う気胸は、いずれも緊急性が高い所見です。
脳の腫瘤も、初めて発見された場合や症状と関連する場合には、速やかな医師への報告が必要です。
一方、径 3 cm の蛇行した上行大動脈は、急性大動脈解離や大動脈瘤破裂を強く示す所見ではありません。
上行大動脈径 3 cm は、緊急報告が必要な明らかな大動脈瘤として扱う大きさではありません。
また、「蛇行」は加齢性変化としてみられることもあります。
ひっかけポイント
大動脈という言葉だけで緊急と判断しないことが重要です。
緊急報告が必要なのは、解離、破裂、著明な拡大、切迫破裂を疑う所見などです。
直ちに報告すべき所見の考え方
緊急報告が必要かどうかは、次の観点で判断します。
- 生命に関わるか
- 急変につながるか
- 直ちに治療方針が変わるか
- 検査を中断・追加する必要があるか
- 医師の迅速な判断が必要か
選択肢の確認
1.誤り。
脳の腫瘤は、頭蓋内圧亢進、出血、浮腫、神経症状との関連などを考える必要があります。
検査中に新たに認めた場合は、医師へ速やかに報告することが適切です。
2.誤り。
頭蓋内出血は、生命に関わる可能性がある緊急所見です。
直ちに医師へ報告すべき所見です。
3.誤り。
腹腔内遊離ガスは、消化管穿孔を疑う重要所見です。
緊急手術や緊急対応につながる可能性があるため、直ちに医師へ報告すべきです。
4.誤り。
肋間腔開大を伴う気胸は、緊張性気胸など重篤な状態を疑う所見です。
呼吸・循環に影響する可能性があり、直ちに医師へ報告すべきです。
5.正しい。
径 3 cm の蛇行した上行大動脈は、他の選択肢と比べて直ちに医師へ報告すべき緊急所見としては適切ではありません。
緊急性の高い大動脈疾患を示す所見とはいえないため、この選択肢が正答です。
覚えるポイント
- 頭蓋内出血、腹腔内遊離ガス、緊張性気胸疑いは緊急報告が必要。
- 診療放射線技師は診断を確定しなくても、重大所見を速やかに医師へ伝える。
- 大動脈は、解離、破裂、著明な拡大などがあれば緊急性が高い。
- 径 3 cm の蛇行した上行大動脈は、直ちに報告すべき緊急所見としては適切でない。
- 「重大な異常所見」と「緊急性の低い所見」を区別する。