117E8|第117回 医師国家試験 過去問
内科系血液凝固・出血・血栓
広範な筋肉内出血の原因となるのはどれか。
解答・解説を見る
正解: a
正解
a 後天性血友病A
出血パターンの基本
出血性疾患では、どこに出血しやすいか を考えることが重要です。
凝固因子異常
深部出血が多く、筋肉内出血、関節内出血、後腹膜出血などを起こしやすいです。血小板異常や血管異常
表在性出血が多く、点状出血、紫斑、鼻出血、歯肉出血などが中心です。
この問題は、広範な筋肉内出血 という深部出血から、凝固因子異常を見抜けるかがポイントです。
後天性血友病Aとは
後天性血友病Aは、第VIII因子に対する自己抗体 が出現して発症します。
高齢者や産後にみられることがあり、突然、重篤な出血を起こします。
典型的には次のような出血をみます。
- 皮下出血
- 筋肉内出血
- 後腹膜出血
- 消化管出血
したがって、広範な筋肉内出血の原因として最も適切です。
各選択肢の整理
a 後天性血友病A
正しいです。凝固因子異常による深部出血が特徴です。b 本態性血小板血症
血小板増加により血栓傾向が主体で、出血しても筋肉内出血が典型とはいえません。c 抗リン脂質抗体症候群
主病態は血栓症や習慣流産です。出血性疾患ではありません。d 免疫性血小板減少性紫斑病
血小板減少による皮膚粘膜出血が中心です。筋肉内出血は典型的ではありません。e IgA血管炎〈Schönlein-Henoch紫斑病〉
触知可能紫斑、腹痛、関節痛、腎障害が特徴で、広範な筋肉内出血は主所見ではありません。
国試での判断軸
筋肉内出血や関節内出血 を見たら、まず
凝固因子異常
を考えるようにすると整理しやすくなります。
覚えるポイント
- 深部出血 → 凝固因子異常
- 皮膚粘膜出血 → 血小板異常や血管異常
この対応が分かれば、本問は 後天性血友病A を選べます。