34PM110|第34回 柔道整復師国家試験 過去問
20歳の女性。立ち上がろうとした際に右足を外側に滑らせ、右膝に痛みを自覚したため来所した。関節腫脹が著明で、膝蓋骨内縁に圧痛がみられる。引き出し徴候および側方動揺性テストは陰性で、全身性弛緩テストは7点中4点である。考えられるのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、受傷機転、膝蓋骨内縁の圧痛、関節腫脹、靱帯テスト陰性から膝蓋骨脱臼を判断します。
膝蓋骨外側脱臼では、内側支持機構の損傷により膝蓋骨内縁に圧痛が出やすくなります。
解説
膝蓋骨脱臼は、多くが外側脱臼です。膝軽度屈曲位で下腿外旋や外反ストレスが加わると、膝蓋骨が外側へ逸脱しやすくなります。
この症例では、右足を外側に滑らせた際に膝に痛みを生じています。関節腫脹が著明で、膝蓋骨内縁に圧痛があることから、膝蓋骨外側脱臼時に内側膝蓋大腿靱帯などの内側支持組織が損傷した状態を考えます。
引き出し徴候が陰性なので前十字靱帯損傷は考えにくく、側方動揺性テスト陰性なので側副靱帯損傷も考えにくいです。全身性弛緩があることも、膝蓋骨脱臼の背景因子になります。
鑑別のポイント
膝関節腫脹が強い場合は、膝蓋骨脱臼、前十字靱帯損傷、関節内骨折を考えます。膝蓋骨内縁の圧痛は膝蓋骨外側脱臼の重要所見です。
選択肢の確認
1.膝蓋骨脱臼
正しい。
足を外側に滑らせた受傷機転、著明な関節腫脹、膝蓋骨内縁の圧痛、全身性弛緩があり、膝蓋骨外側脱臼が考えられます。
2.前十字靱帯損傷
誤り。
前十字靱帯損傷では引き出し徴候やラックマンテストが陽性となることがあります。この症例では引き出し徴候が陰性であり、膝蓋骨内縁の圧痛がより重要です。
3.内側半月板損傷
誤り。
内側半月板損傷では関節裂隙の圧痛、クリック、ロッキング、マックマレーテスト陽性などが問題になります。膝蓋骨内縁圧痛からは膝蓋骨脱臼が考えやすいです。
4.内側側副靱帯損傷
誤り。
内側側副靱帯損傷では外反ストレスによる疼痛や側方動揺性がみられます。この症例では側方動揺性テストが陰性です。
覚えるポイント
- 膝蓋骨脱臼は多くが外側脱臼。
- 膝蓋骨内縁の圧痛は内側支持組織損傷を示す重要所見。
- 全身性弛緩は膝蓋骨脱臼の背景因子になる。
- ACL損傷は引き出し徴候、MCL損傷は側方動揺性で確認する。