33PM110|第33回 柔道整復師国家試験 過去問
10歳の女児。立ち幅跳びの着地で膝関節を屈曲した際に受傷した。直後の外観写真を別に示す。誤っているのはどれか。

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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、立ち幅跳びの着地で膝関節を屈曲した際に生じた膝の変形から、膝蓋骨外側脱臼を考えます。
写真では、患側膝の膝蓋骨が外側へ偏位しているような輪郭の乱れがみられます。膝蓋骨脱臼は、若年女性やスポーツ動作中に起こりやすく、多くは外側脱臼です。
膝蓋骨が外側へ脱臼すると、損傷されやすいのは外側ではなく、膝蓋骨を内側から支える内側膝蓋支帯や内側膝蓋大腿靱帯です。したがって、「外側膝蓋支帯の断裂を伴う」は誤りです。
解説
膝蓋骨は大腿四頭筋腱と膝蓋靱帯の間にあり、大腿骨滑車上を滑走します。膝関節を屈曲した状態で着地し、膝に外反力や下腿外旋が加わると、膝蓋骨が外側へ脱臼しやすくなります。
膝蓋骨外側脱臼では、膝蓋骨が外側へ移動するため、内側の支持組織が強く引き伸ばされます。特に重要なのは、内側膝蓋支帯と内側膝蓋大腿靱帯です。
そのため、受傷直後には膝蓋骨内側を中心に圧痛、腫脹、皮下出血がみられやすくなります。写真問題では、膝蓋骨の位置、内側の陥凹、外側への突出、左右差を確認します。
後療法では、再脱臼を防ぐために膝蓋骨を内側へ安定させる働きがある内側広筋の強化が重要です。また、外反膝、Q角増大、膝蓋骨高位、大腿骨滑車形成不全などのアライメント異常は危険因子になります。
図で見るポイント
写真では、膝蓋骨が正中にあるか、外側へ偏位していないかを確認します。膝蓋骨外側脱臼では、膝前面の輪郭に左右差が出て、内側の支持組織損傷を疑う所見が重要になります。
ひっかけポイント
膝蓋骨は外側へ脱臼しやすいですが、断裂しやすいのは外側支持組織ではありません。外側へずれた膝蓋骨に引っ張られて損傷されるのは、主に内側の支持組織です。
選択肢の確認
1.外側膝蓋支帯の断裂を伴う。
正答。記述としては誤り。
膝蓋骨外側脱臼では、膝蓋骨が外側へ移動するため、主に内側膝蓋支帯や内側膝蓋大腿靱帯が損傷されます。外側膝蓋支帯の断裂を伴うという記述は不適切です。
2.後療法は内側広筋の強化を行う。
記述としては正しい。
内側広筋は、膝蓋骨を内側へ安定させる働きがあります。膝蓋骨外側脱臼後の後療法では、再脱臼予防のために内側広筋の強化が重要です。
3.皮下出血は膝蓋骨内側を中心に発生する。
記述としては正しい。
膝蓋骨外側脱臼では、内側膝蓋支帯や内側膝蓋大腿靱帯が損傷されやすいため、膝蓋骨内側を中心に圧痛、腫脹、皮下出血がみられます。
4.膝関節のアライメント異常は危険因子となる。
記述としては正しい。
外反膝、Q角増大、膝蓋骨高位、大腿骨滑車形成不全などは、膝蓋骨が外側へ不安定になりやすい要因です。膝関節のアライメント異常は膝蓋骨外側脱臼の危険因子になります。
覚えるポイント
- 膝蓋骨脱臼は外側脱臼が多いです。
- 膝蓋骨外側脱臼で損傷されやすいのは、内側膝蓋支帯や内側膝蓋大腿靱帯です。
- 皮下出血や圧痛は、膝蓋骨内側を中心にみられやすいです。
- 後療法では、再脱臼予防のために内側広筋を強化します。
- この問題は「誤っているのはどれか」なので、記述として誤っている1が正答です。
