34PM107|第34回 柔道整復師国家試験 過去問
14歳の女子。バレーボール部。1週前からジャンプの着地の際に右下腿に痛みを自覚し来所した。右下腿前部中央に限局した腫脹と圧痛がみられる。整形外科を紹介し、単純エックス線検査を行ったが明瞭な陽性所見はなかった。考えられるのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、成長期のスポーツ選手にみられる下腿前部の限局性疼痛から、脛骨疲労骨折を疑えるかが問われています。
疲労骨折では、発症初期の単純エックス線で明瞭な異常が出ないことがあります。
解説
疲労骨折は、1回の強い外力ではなく、ジャンプやランニングなどの反復負荷によって骨に微小損傷が蓄積して生じます。
この症例では、14歳のバレーボール選手で、ジャンプ着地時に右下腿前部中央の痛みが出ています。限局した腫脹と圧痛があり、単純エックス線で初期に明瞭な陽性所見がない点も、脛骨疲労骨折に一致します。
疲労骨折は早期に見逃すと完全骨折や長期離脱につながるため、疼痛部位、スポーツ歴、圧痛の限局性を重視します。必要に応じてMRIや骨シンチグラフィなどで評価されます。
施術現場での注意点
スポーツ選手の限局性骨痛では、初期エックス線が陰性でも疲労骨折を除外しきれません。痛みを我慢して競技継続させないことが重要です。
選択肢の確認
1.ハンター(Hunter)管症候群
誤り。
ハンター管症候群では大腿内側部での神経・血管の絞扼が問題になります。下腿前部中央の限局した骨性圧痛とは合いにくいです。
2.脛骨疲労骨折
正しい。
ジャンプ着地の反復負荷、下腿前部中央の限局性腫脹・圧痛、初期エックス線で明瞭な所見がない点から、脛骨疲労骨折が考えられます。
3.オスグッド・シュラッター(Osgood-Schlatter)病
誤り。
オスグッド・シュラッター病は脛骨粗面部に疼痛や隆起を生じる骨端症です。下腿前部中央の圧痛ではありません。
4.コンパートメント症候群
誤り。
コンパートメント症候群では強い疼痛、他動伸張痛、しびれ、循環障害などが問題になります。慢性的な限局性骨痛と初期エックス線陰性の経過からは疲労骨折が適切です。
覚えるポイント
- 脛骨疲労骨折はジャンプやランニングの反復負荷で起こる。
- 初期の単純エックス線では異常が明瞭でないことがある。
- 限局性圧痛とスポーツ歴を重視する。
- 疑う場合は競技を中止し、医科で精査する。