119C083|第119回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床小児歯科学
9 歳の女児。上顎右側側切歯の形態異常を主訴として来院した。歯髄電気診で生 活反応を示し、盲孔にリーマーを挿入しても疼痛はない。初診時の口腔内写真(別 冊No. 32A)とリーマー挿入時のエックス線画像(別冊No. 32B)を別に示す。 2 への適切な対応はどれか。1 つ選べ。

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正解: d
正答
d
この問題のポイント
生活反応があり、盲孔が歯髄と交通していない形態異常歯では、細菌侵入を防ぐため予防塡塞を行います。
解説
上顎側切歯の舌側盲孔や歯内歯では、深い陥凹にプラークが停滞し、早期に齲蝕と歯髄感染を起こすことがあります。リーマー挿入で疼痛がなく、歯髄生活反応が保たれていることから、現時点で根管治療は不要です。
清掃・防湿後に陥凹を接着性材料で封鎖し、定期的に辺縁漏洩、歯髄反応、根尖部を観察します。
画像の確認
実画像Aでは上顎右側側切歯口蓋面に深い盲孔があり、Bでは挿入したリーマーが主根管とは別の陥入腔内にとどまっている。歯髄は生活し疼痛もないため、感染侵入を防ぐ目的で盲孔を予防塡塞する。
選択肢の確認
a.抜 髄
誤り。
歯髄は生活しており、不可逆性歯髄炎を示す所見がないため抜髄は過剰です。
b.経過観察
誤り。
深い盲孔は齲蝕・歯髄感染リスクが高く、観察だけでなく予防的封鎖が必要です。
c.生活断髄
誤り。
生活断髄は露髄や歯髄炎に対する処置で、本症例では適応になりません。
d.予防塡塞
正答。最も適切です。
盲孔を予防塡塞し、細菌と栄養源の侵入を遮断します。
e.感染根管治療
誤り。
感染根管治療は歯髄壊死・感染根管に行います。歯髄生活反応がある本症例には不要です。
覚えるポイント
- 深い舌側盲孔は早期歯髄感染のリスクです。
- 生活歯で交通がなければ予防塡塞を行います。
- 封鎖後も歯髄反応と根尖部を経過観察します。