118D051|第118回 歯科医師国家試験 過去問
79 歳の男性。下顎前歯の歯間部への食片圧入を主訴として家族とともに来院し た。2 か月前から自覚していたがそのままにしていたという。軽度の認知機能低下 が指摘されている。初診時の口腔内写真(別冊No. 19A)とエックス線画像(別冊 No. 19B)を別に示す。初診時の歯周組織検査結果の一部とBDR 指標を表に示す。 舌 側* ⑤ ④ ④ ⑤ ⑤ ⑤ ④ ④ ④ ④ 3 ④ ④ 3 ④ 歯 種 5 4 2 1 1 頰 側* ④ 3 ④ ⑤ 3 ④ ④ 3 ④ ④ 2 ④ ④ 2 ④ 動揺度** 0 0 0 0 0 * :プロービング深さ(mm) ○印:プロービング時の出血 ** :Miller の判定基準 項 目 評 価 B 一部介助 D 自 立 R 自 立 使用が推奨されるのはどれか。3 つ選べ。

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正解: a・c・e
正答
a、c、e
この問題のポイント
軽度認知機能低下があり、ブラッシングに一部介助を要する患者では、操作が単純で継続しやすく、齲蝕・歯周病予防効果のある清掃用具を選びます。
解説
電動歯ブラシは手用歯ブラシより複雑な手指運動を減らせるため、適切な指導と家族の見守りがあれば有用です。フッ化物配合歯磨剤は根面齲蝕を含む齲蝕予防に役立ちます。洗口剤は補助的にプラークや口臭の管理へ利用できますが、機械的清掃の代替にはなりません。
デンタルフロスは細かな操作が必要で、この患者の認知機能・介助状況では継続が難しい可能性があります。口腔洗浄器も装置操作と水流管理が必要で、誤嚥や使用ミスに注意します。
症例問題の解き方
BDR指標では、ブラッシング、義歯清掃、含嗽の自立度を確認し、本人が安全に続けられる用具を選びます。
画像の確認
実画像Aでは、残存歯と連結冠周囲に多量のプラーク・食物残渣が付着し、歯肉の発赤もみられる。Bでは多数歯が連結され歯間清掃が難しい一方、BDR指標ではブラッシングのみ一部介助で、含嗽と義歯着脱は自立している。操作を簡単にする洗口剤と電動歯ブラシ、齲蝕予防のフッ化物配合歯磨剤が適する。
選択肢の確認
a.洗口剤
正答。適切です。
洗口剤は含嗽が自立している患者に補助的に使用でき、日常管理を簡便に補強します。
b.口腔洗浄器
この条件では適切ではありません。
口腔洗浄器は水流操作が必要で、軽度認知機能低下と一部介助の患者に第一に推奨する用具ではありません。
c.電動歯ブラシ
正答。適切です。
電動歯ブラシは細かな往復運動を機器が補助し、ブラッシングの一部介助が必要な患者に使用しやすい場合があります。
d.デンタルフロス
この条件では適切ではありません。
デンタルフロスは歯間部清掃に有効ですが、細かな両手操作と手順理解が必要で、本症例では継続性が低いと考えます。
e.フッ化物配合歯磨剤
正答。適切です。
フッ化物配合歯磨剤は齲蝕、特に高齢者の根面齲蝕予防に有用です。
覚えるポイント
- 認知機能と手指機能に合わせて清掃用具を簡便化します。
- 電動歯ブラシは操作負担を軽減できます。
- 高齢者ではフッ化物配合歯磨剤で根面齲蝕を予防します。