118D015|第118回 歯科医師国家試験 過去問
歯科医学総合総合問題
母指吸引癖で生じるのはどれか。1 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: d
正答
d
この問題のポイント
母指吸引癖では、上顎歯列の狭窄、上顎前歯の唇側傾斜、下顎前歯の舌側傾斜、前歯部開咬などが生じます。上顎歯列の狭窄は臼歯部交叉咬合につながります。
解説
母指を吸引すると、母指が上顎前歯を唇側へ、下顎前歯を舌側へ押します。同時に頰筋圧が上顎歯列へ強く作用し、上顎歯列弓が狭窄しやすくなります。その結果、上下顎臼歯の幅径関係が逆転して臼歯部の交叉咬合を生じることがあります。
癖の持続時間、頻度、強さ、成長段階によって影響の程度が変わります。
選択肢の確認
a.上顎骨の劣成長
誤り。
母指吸引癖の代表的影響は上顎歯列の狭窄や上顎前歯の前方傾斜であり、上顎骨の劣成長を直接示す選択肢ではありません。
b.下顎骨の過成長
誤り。
下顎骨の過成長は母指吸引癖の典型的な結果ではありません。
c.下顎歯列弓の狭窄
誤り。
狭窄しやすいのは主に上顎歯列弓であり、下顎歯列弓の狭窄が代表所見ではありません。
d.臼歯部の交叉咬合
正しい。
上顎歯列弓が狭窄すると、臼歯部に交叉咬合を生じることがあります。
e.臼歯部の鋏状咬合
誤り。
鋏状咬合は上顎臼歯が下顎臼歯の頰側へ大きく外れる状態で、母指吸引癖による上顎狭窄とは方向が合いません。
覚えるポイント
- 母指吸引癖は前歯部開咬と上顎前歯の唇側傾斜を起こします。
- 上顎歯列弓の狭窄により臼歯部交叉咬合が生じます。
- 癖の影響は頻度・強さ・持続時間で決まります。