118C074|第118回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学生理・生化学・薬理
薬剤による有害事象が高齢者に多い原因はどれか。3 つ選べ。
3つ選択
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正解: c・d・e
正答
c、d、e
この問題のポイント
高齢者の薬剤有害事象は、ポリファーマシー、認知機能低下、薬物動態の加齢変化が重なることで増加します。
解説
高齢者では複数疾患を併存しやすく、処方薬が増えるため、相互作用、重複投与、服薬過誤の危険が高くなります。認知機能が低下すると、服薬時刻や用量を守れず、飲み忘れや重複内服が生じやすくなります。
さらに、腎血流量・糸球体濾過量の低下、肝代謝能の変化、体水分量減少、体脂肪率増加、血清アルブミン低下などにより、薬物の吸収・分布・代謝・排泄が変化します。
全身管理上の注意点
歯科受診時はお薬手帳で処方全体を確認し、腎・肝機能、抗血栓薬、向精神薬、骨吸収抑制薬などを把握します。
選択肢の確認
a.急性疾患の増加
誤り。高齢者では慢性疾患の併存が問題となりやすく、急性疾患の増加だけが薬剤有害事象の主要原因ではありません。
b.咀嚼機能の低下
誤り。咀嚼機能低下は剤形選択や栄養に影響することがありますが、高齢者の薬剤有害事象増加を説明する主要因ではありません。
c.認知機能の低下
正しい。認知機能低下により飲み忘れ、重複内服、用法の誤りが起こりやすくなります。
d.複数疾患の罹患
正しい。複数疾患の罹患により多剤併用となり、相互作用や重複処方の危険が増します。
e.薬物動態の加齢変化
正しい。腎排泄、肝代謝、体組成、タンパク結合などの加齢変化により、薬効や副作用が変化します。
覚えるポイント
- 高齢者では多疾患・多剤併用が増えます。
- 認知機能低下は服薬過誤の原因になります。
- 腎機能や体組成の加齢変化で薬物動態が変わります。