118C007|第118回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学生理・生化学・薬理
抗菌薬の点滴静注開始後に突然、気分不良、喘鳴を伴う呼吸困難および全身皮膚 の搔痒感を訴えた。 症状出現に関与するのはどれか。1 つ選べ。
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正解: c
正答
c
この問題のポイント
点滴開始直後の喘鳴、呼吸困難、全身搔痒感はアナフィラキシーを疑う所見です。Ⅰ型アレルギーとIgEの関係を問う問題です。
解説
アナフィラキシーでは、アレルゲンが肥満細胞や好塩基球表面のIgEを架橋し、ヒスタミンなどの化学伝達物質が急速に放出されます。その結果、気管支収縮、血管拡張、血管透過性亢進、皮膚症状、血圧低下などが生じます。
治療では原因薬剤を中止し、応援を要請して、気道・呼吸・循環を評価します。第一選択薬はアドレナリンであり、酸素投与や輸液などを並行します。
全身管理上の注意点
喘鳴と呼吸困難を伴う急速な全身症状では、皮膚症状が軽くてもアナフィラキシーを疑い、対応を遅らせません。
選択肢の確認
a.IgA
誤り。IgAは唾液などの分泌液に多く、粘膜免疫で重要ですが、典型的な即時型アナフィラキシーの中心ではありません。
b.IgD
誤り。IgDは主にナイーブB細胞表面の抗原受容体として存在し、アナフィラキシーを直接媒介しません。
c.IgE
正しい。IgEが肥満細胞表面でアレルゲンにより架橋され、脱顆粒が起こることで即時型アレルギー症状が出現します。
d.IgG
誤り。IgGは血中で最も多い免疫グロブリンで、二次免疫応答やオプソニン化に重要ですが、典型的なⅠ型アレルギーの中心ではありません。
e.IgM
誤り。IgMは一次免疫応答で早期に産生され、補体活性化に関与しますが、アナフィラキシーを媒介する抗体ではありません。
覚えるポイント
- Ⅰ型アレルギーはIgEを介します。
- 肥満細胞の脱顆粒でヒスタミンなどが放出されます。
- アナフィラキシーの第一選択薬はアドレナリンです。