118B023第118回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯内療法学

54 歳の女性。下顎左側第二大臼歯の動揺を主訴として来院した。1 か月前から 気付いていたが痛みがないのでそのままにしていたという。初診時の口腔内写真 (別冊No. 3A)とエックス線画像(別冊No. 3B)を別に示す。再評価時の歯周組織検 査結果の一部を表に示す。 舌 側* ⑥ 3 4 4 ⑥ ⑨ 歯 種 6 7 頰 側* 4 3 4 4 3 4 根分岐部病変** 1 度 - 動揺度*** 0 1 * :プロービング深さ(mm) 〇印:プロービング時の出血 ** :Lindhe とNyman の分類(-は根分岐部病変がないことを示す) *** :Miller の判定基準 歯周基本治療後、7 に行う治療法で適切なのはどれか。2 つ選べ。

118B023の問題画像
2つ選択
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正解: a・c

正答

a、c

この問題のポイント

歯周基本治療後も深い歯周ポケットと垂直性骨欠損が残る場合は、欠損形態を評価して歯周組織再生療法を検討します。

解説

再評価時に深いプロービング深さと出血が残存し、画像で再生療法に適した骨内欠損が確認される場合、GTR法やFGF-2製剤の応用が選択肢となります。

GTR法は遮断膜で上皮・歯肉結合組織の侵入を抑え、歯根膜由来細胞などが創面へ再増殖できる環境をつくります。FGF-2製剤は歯周組織の再生を促す目的で骨内欠損へ応用します。

画像の確認

実画像では、下顎左側第二大臼歯に深い歯周ポケットがあり、X線像では同歯の遠心側に限局した垂直性骨欠損がみられる。再生療法を適用しやすい骨内欠損であるため、GTR法とFGF-2製剤を選ぶ正答a・cを支える。

選択肢の確認

a.GTR 法
正しい。
GTR法は、再生に適した垂直性骨欠損などで歯周組織再生を図る治療です。

b.新付着術
誤り。
新付着術は歯周ポケット内壁を除去して新付着を期待する術式ですが、本症例のように再生療法が適応となる骨欠損に対する第一選択ではありません。

c.FGF-2 製剤の応用
正しい。
FGF-2製剤は歯周組織再生を目的として骨内欠損へ応用されます。欠損形態や炎症コントロールを確認して用います。

d.歯周ポケット搔爬術
誤り。
歯周ポケット搔爬術は炎症性ポケット内壁を搔爬する処置ですが、深い骨内欠損の再生を積極的に図る方法ではありません。

e.歯肉弁根尖側移動術
誤り。
歯肉弁根尖側移動術はポケット除去や付着歯肉の確保を目的としますが、歯周組織再生を優先する本症例の選択ではありません。

覚えるポイント

  • 再生療法は炎症を十分に抑えた再評価後に検討します。
  • GTR法は細胞の選択的誘導を利用します。
  • FGF-2製剤は骨内欠損の歯周組織再生に用います。

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