119A027|第119回 歯科医師国家試験 過去問
53 歳の女性。上顎右側第一大臼歯の咬合時の違和感を主訴として来院した。2 週前から硬い物を食べる時に痛みがあるという。自発痛と根尖部圧痛はない。歯の 動揺度は0 度であった。初診時の口腔内写真(別冊No. 3A、B、C)を別に示す。 診断に必要な検査はどれか。2 つ選べ。

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正解: d・e
正答
d、e
この問題のポイント
硬い物を咬んだときの疼痛では、歯根・歯周組織の状態をエックス線検査とプロービング検査で確認します。
解説
本症例では咬合時の違和感と硬固物咀嚼時痛があり、自発痛、根尖部圧痛、動揺はありません。診断では、修復物や歯根の状態、歯槽骨・根尖部の変化をエックス線で確認し、限局した深い歯周ポケットがないかをプロービングで調べます。局所的で狭い深いポケットは歯根破折などの重要な手掛かりになります。
歯髄検査や透照診が有用な場面もありますが、設問で示される病態の診断に必要な組合せはエックス線検査とプロービング検査です。
画像の確認
実画像では上顎右側第一大臼歯の咬合面修復物周囲に亀裂を疑う線状変化があり、頰舌側・隣接面からの外観だけでは歯根方向への広がりを判定できない。咬合時痛を生じる破折や歯周組織への波及を評価するため、エックス線検査と全周のプロービング検査が必要である。
選択肢の確認
a.透照診
この設問で必要な組合せには含まれません。
透照診は歯冠部の亀裂や破折線の検出に有用ですが、歯根・歯周組織全体の評価には限界があります。
b.麻酔診
誤り。
麻酔診は疼痛原因歯を特定しにくい場合に局所麻酔で症状の変化をみる検査です。本症例では第一選択ではありません。
c.歯髄電気診
この設問で必要な組合せには含まれません。
歯髄電気診は歯髄の感覚反応を評価しますが、咬合時痛の原因となる歯根・歯周組織病変の形態評価には直接つながりません。
d.エックス線検査
正しい。
エックス線検査では根尖部、歯根、歯槽骨、修復物周囲などを確認し、咬合時痛の原因を探ります。
e.プロービング検査
正しい。
プロービング検査は歯周ポケットの深さと局在を評価し、限局した深いポケットから歯根破折などを疑う手掛かりを得られます。
覚えるポイント
- 咬合時痛では歯髄だけでなく歯根・歯周組織を評価します。
- 限局した深いポケットは歯根破折を疑う重要所見です。
- エックス線検査とプロービング検査を組み合わせます。