117C079|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床口腔外科学
26 歳の男性。左側頰部の腫脹を主訴として来院した。左側耳下腺乳頭の後方部 に可動性、弾性軟の腫瘤を触知する。初診時の造影CT(別冊No. 34A)、造影 3D-CT(別冊No. 34B)及びMRI(別冊No. 34C)を別に示す。 考えられるのはどれか。1 つ選べ。

解答・解説を見る
正解: a
正答
a
この問題のポイント
造影CT・3D-CT・MRIで血流と血管との連続性が示される軟組織腫瘤では、血管腫を考えます。
解説
血管腫は血管性病変で、造影検査では血管腔や流入血管に関連した増強を示します。MRIでは流速に応じた信号や血管構造を評価し、3D-CTでは周囲血管との立体的位置関係を把握できます。触診では弾性軟、圧迫による退色や縮小、拍動の有無などを確認します。
生検や切開を安易に行うと出血の危険があるため、血管性病変が疑われる場合は画像で血流を評価し、治療計画を立てます。
画像の確認
実画像では、左頰部に分葉状腫瘤があり、造影CTで強く増強され、3D-CTには腫瘤へ入る蛇行血管が描出されている。MRIでも高信号を示す血流豊富な病変であり、血管腫を選ぶ正答aに対応する。
選択肢の確認
a.血管腫
正しい。
造影画像とMRIで血管性を示す頰部腫瘤は血管腫に合致します。
b.脂肪腫
誤り。
脂肪腫はCTで脂肪濃度、MRI T1強調像で高信号を示し、造影血管構造を主体としません。
c.神経鞘腫
誤り。
神経鞘腫は神経走行に沿う充実性腫瘤で、血管性病変とは画像所見が異なります。
d.類皮囊胞
誤り。
類皮囊胞は嚢胞性病変で、血管との連続性を示す造影所見は典型ではありません。
e.リンパ管腫
誤り。
リンパ管腫は多房性嚢胞性病変を示すことが多く、血管腫のような血流を主体としません。
覚えるポイント
- 血管性病変では生検前に血流評価を行う。
- 造影CT・MRI・3D画像で血管との関係を確認する。
- 脂肪腫、神経鞘腫、嚢胞性病変と鑑別する。