117B068|第117回 歯科医師国家試験 過去問
5 歳の女児。舌をよく嚙むことを主訴として来院した。同年齢の女児と比較して 体格が大きく、臍帯ヘルニアと低血糖がある。初診時の舌の写真(別冊No. 26A)と 口腔内写真(別冊No. 26B、C)を別に示す。 適切な対応はどれか。2 つ選べ。

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正解: a・b
正答
a、b
この問題のポイント
巨舌、巨大児、臍帯ヘルニア、低血糖の組合せはBeckwith-Wiedemann症候群を示唆します。
解説
Beckwith-Wiedemann症候群では、過成長、巨舌、腹壁異常、新生児・乳幼児期の低血糖などがみられます。巨舌により舌咬傷、哺乳・摂食障害、構音障害、開咬や下顎前突傾向を生じることがあります。
低血糖への対応を含む食事・栄養管理が重要です。巨舌が咬傷や機能障害、気道問題、顎顔面成長へ大きく影響する場合は舌縮小術を検討します。
症例問題の解き方
巨舌だけでなく、体格、臍帯ヘルニア、低血糖を組み合わせて全身疾患を推定します。
画像の確認
実画像では、舌が著しく幅広く厚く、開口時に口唇外まで突出し、正面・側方面では前歯部開咬と歯列間への舌の介在が見える。低血糖への食事管理に加え、反復する舌咬傷と咬合への影響を減らす舌縮小術が適応となるため、正答a・bを支持する。
選択肢の確認
a.食事指導
正しい。
低血糖への対応と摂食機能を考慮し、医科と連携して適切な食事指導を行います。
b.舌縮小術
正しい。
巨舌による反復する舌咬傷や機能・形態への影響が大きい場合、舌縮小術が適応となります。
c.咬合挙上板装着
誤り。
咬合挙上板は一時的に舌咬傷を減らす可能性がありますが、巨舌と低血糖を伴う本症例の根本的対応ではありません。
d.上唇小帯切除術
誤り。
上唇小帯は本症例の主訴や全身所見と関係しません。
e.タングクリブ装着
誤り。
タングクリブは舌突出癖の抑制に用いる装置で、真の巨舌に対する適切な治療ではありません。
覚えるポイント
- 巨舌・過成長・臍帯ヘルニア・低血糖でBeckwith-Wiedemann症候群を考える。
- 低血糖管理と摂食指導が必要である。
- 重度の巨舌では舌縮小術を検討する。