117B067|第117回 歯科医師国家試験 過去問
66 歳の男性。下顎左側第一大臼歯の修復物脱離を主訴として来院した。2 日前 に食事中に脱離したという。歯髄電気診で生活反応を示した。診察の結果、メタル インレー修復を行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊No. 25A)とエックス線 画像(別冊No. 25B)を別に示す。 窩洞形成で付与すべきなのはどれか。2 つ選べ。

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正解: c・d
正答
c、d
この問題のポイント
メタルインレー窩洞では、鋳造体の着脱が可能な形態と、辺縁金属を適切な厚さにする形態が必要です。
解説
2級メタルインレーでは、咬合面部に鳩尾形を付与して近遠心的な脱離や回転に抵抗します。また、エナメル質窩縁に窩縁斜面を付与し、脆弱なエナメル小柱を除去するとともに、鋳造金属辺縁を薄く延展可能な形態にします。
鋳造修復物は一方向に装着するため、窩洞壁に穿下や内開きを設けると撤去・装着ができません。
保存修復のポイント
直接修復のコンポジットレジン窩洞と、間接修復のメタルインレー窩洞では保持形態が異なります。
画像の確認
実画像では、下顎左側第一大臼歯に咬合面から隣接面へ及ぶ大きな欠損があり、鋳造修復物用の挿入路と辺縁設計が必要な形態である。回転・脱離に抵抗する咬合面の鳩尾形と、金属辺縁を仕上げる窩縁斜面を付与する正答c・dにつながる。
選択肢の確認
a.穿 下
誤り。
穿下はアンダーカットを作り、鋳造インレーの挿入・撤去を妨げます。
b.内開き
誤り。
内開きの窩洞は着脱方向を失うため、間接法のメタルインレーには不適切です。
c.鳩尾形
正しい。
鳩尾形は咬合面部で修復物の近遠心的移動や回転を防ぐ保持形態です。
d.窩縁斜面
正しい。
窩縁斜面により脆弱なエナメル小柱を除去し、適切な金属辺縁を形成します。
e.リバースカーブ
誤り。
リバースカーブは特定の2級窩洞で歯質保存や辺縁形態のために用いることがありますが、本症例で必須として選ぶ形態ではありません。
覚えるポイント
- メタルインレー窩洞は着脱方向を確保する。
- 鳩尾形は保持に寄与する。
- 窩縁斜面はエナメル辺縁と金属辺縁を整える。