117A072|第117回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学口腔解剖・組織・発生
歯科治療時にアドレナリン含有局所麻酔薬の使用を避けるべき疾患はどれか。 1 つ選べ。
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正解: e
正答
e
この問題のポイント
アドレナリンは心拍数・心収縮力を増やすため、動的左室流出路狭窄を悪化させる閉塞性肥大型心筋症では使用を避けます。
解説
閉塞性肥大型心筋症では心室中隔肥厚などにより左室流出路が狭く、心収縮力増強、頻脈、前負荷低下によって圧較差が増大します。アドレナリンはβ1作用で心拍数と収縮力を増加させ、病態を悪化させる可能性があります。
歯科治療では疼痛と不安も循環動態を乱すため、主治医と連携し、血管収縮薬を含まない局所麻酔薬の選択、少量分割投与、吸引確認、モニタリングを検討します。
選択肢の確認
a.くる病
誤り。
くる病は骨石灰化障害で、アドレナリン含有局所麻酔薬を避ける代表的循環器疾患ではありません。
b.血友病
誤り。
血友病では出血管理が重要ですが、アドレナリンは局所止血に寄与する場合もあり、疾患名だけで一律に避けるものではありません。
c.気管支喘息
誤り。
気管支喘息では亜硫酸塩過敏などに注意しますが、本問で最も使用を避けるべき疾患は閉塞性肥大型心筋症です。
d.慢性腎臓病〈CKD〉
誤り。
CKDでは薬剤代謝・排泄や全身状態を評価しますが、アドレナリンを一律に禁忌とする代表疾患ではありません。
e.閉塞性肥大型心筋症
正しい。
閉塞性肥大型心筋症では心拍数・収縮力増加が流出路狭窄を悪化させるため、アドレナリン含有製剤を避けます。
覚えるポイント
- HOCMでは頻脈、収縮力増強、前負荷低下を避けます。
- アドレナリンはβ1作用で心拍数・収縮力を増加させます。
- 主治医連携と循環モニタリングを行います。