116B069|第116回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床小児歯科学
8 歳の男児。歯が生えてこないことを主訴として来院した。毛髪の異常と皮膚の 乾燥がみられる。初診時の口腔内写真(別冊No. 27A)とエックス線画像(別冊 No. 27B)を別に示す。 適切な治療方針はどれか。2 つ選べ。

2つ選択
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正解: a・e
正答
a、e
この問題のポイント
毛髪・皮膚・歯の異常の組合せから外胚葉異形成症を考え、成長に合わせた口腔機能回復を行います。
解説
毛髪異常、皮膚乾燥、多数歯欠如、萌出歯の形態異常は先天性外胚葉異形成症に合致します。小児でも咀嚼、発音、審美、顎顔面成長を支えるため義歯を装着し、円錐歯などの歯冠形態異常を修復します。成長・萌出に合わせて義歯を定期的に調整・再製作します。
画像の確認
実画像では、上下顎とも萌出歯数が著しく少なく、残る前歯は細く先細りの円錐形を示し、歯列内に大きな無歯部がある。パノラマ像でも多数の永久歯胚が確認できず、存在する歯の形態異常と広い欠損を同時に補う必要があるため、義歯装着と歯冠形態修復を選ぶ。
選択肢の確認
a.義歯の装着
正しい。
多数歯欠如による咀嚼・発音・審美障害を補い、顎顔面発育を支えるため小児用義歯を装着します。
b.乳歯の早期抜去
誤り。
残存乳歯は支持・咬合維持に重要であり、明確な病的理由なく早期抜去しません。
c.歯根吸収歯の固定
誤り。
歯根吸収が生理的または病的に進行した歯を固定しても長期維持できるとは限らず、本症例の中心治療ではありません。
d.未萌出永久歯の牽引
誤り。
エックス線で永久歯胚自体が欠如している歯は牽引できません。未萌出歯の存在と位置を確認せず牽引しません。
e.歯冠の形態異常歯の修復
正しい。
円錐歯などの形態異常を修復して、審美性、咬合接触、義歯の維持を改善します。
覚えるポイント
- 外胚葉異形成症は乏毛、発汗低下・皮膚乾燥、先天欠如歯・円錐歯。
- 小児でも義歯で機能と審美を回復する。
- 成長に合わせて義歯を継続的に調整する。