116B004第116回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床口腔外科学

右側頸部郭清の術中写真(別冊No. 3)を別に示す。 矢印で示すのはどれか。1 つ選べ。

116B004の問題画像
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正解: b

正答

b

この問題のポイント

頸部郭清術では、神経の走行を下顎下縁、耳下腺、顎下腺、胸鎖乳突筋との位置関係から同定します。

解説

術中写真の矢印は、下顎下縁付近を前方へ走る細い神経を示しています。これは顔面神経の下顎縁枝に相当します。下顎縁枝は下唇下制筋や口角下制筋などを支配し、損傷すると患側下唇の運動障害や口角の左右差を生じます。顎下部の切開・郭清では特に温存が重要です。

画像の確認

実画像では、右側頸部郭清の術野で、矢印先端が下顎下縁付近を横走する細い白色の索状構造を示している。深部の舌下神経や胸鎖乳突筋表面を上行する大耳介神経の位置ではなく、顔面神経下顎縁枝の走行に合うため顔面神経を選ぶ。

選択肢の確認

a.舌神経
誤り。矢印で示される構造とは一致しません。
舌神経は下顎枝内側から口腔底深部へ走行し、頸部郭清野の下顎下縁表層を横走する神経とは異なります。

b.顔面神経
正答。矢印で示される構造です。
矢印部は顔面神経下顎縁枝の走行に一致します。損傷すると下唇の運動に左右差が生じます。

c.舌下神経
誤り。矢印で示される構造とは一致しません。
舌下神経は顎二腹筋後腹の深部から舌骨舌筋表面を前方へ走り、舌筋を支配します。提示された表層の走行とは異なります。

d.大耳介神経
誤り。矢印で示される構造とは一致しません。
大耳介神経は頸神経叢由来で胸鎖乳突筋表面を耳介方向へ上行し、下顎下縁を前方へ横走する像とは異なります。

e.オトガイ神経
誤り。矢印で示される構造とは一致しません。
オトガイ神経は下歯槽神経の終枝でオトガイ孔から出る知覚神経です。頸部郭清野で示された神経ではありません。

覚えるポイント

  • 下顎縁枝は顔面神経の枝で下唇周囲筋を支配する。
  • 舌下神経は舌運動、大耳介神経は耳介周囲の知覚に関与する。
  • 顎下部手術では顔面神経下顎縁枝の温存が重要である。

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