115D007|第115回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学口腔解剖・組織・発生
歯科治療中に生じる全身的偶発症で最も頻度が高いのはどれか。 1つ選べ。
解答・解説を見る
正解: c
正答
c
この問題のポイント
歯科治療中の全身的偶発症で最も多いのは、恐怖、疼痛、緊張などを契機とする血管迷走神経反射です。
解説
血管迷走神経反射では副交感神経優位となり、末梢血管拡張と徐脈によって血圧が低下します。顔面蒼白、冷汗、悪心、気分不良に続いて一過性の意識消失を生じることがあります。
発症時は歯科処置を中止し、患者を仰臥位として気道・呼吸・循環を確認します。必要に応じて下肢挙上、酸素投与、バイタルサインの監視を行います。
選択肢の確認
a.過換気症候群
誤り。
不安を契機に頻呼吸、しびれ、テタニーなどを生じる偶発症ですが、血管迷走神経反射より頻度は低くなります。
b.局所麻酔薬中毒
誤り。
過量投与や血管内誤注入で中枢神経症状や循環抑制を生じ得ますが、歯科治療中の全身的偶発症として最多ではありません。
c.血管迷走神経反射
正しい。
歯科治療への恐怖や疼痛などで起こりやすく、歯科診療中に最も頻度が高い全身的偶発症です。
d.メトヘモグロビン血症
誤り。
一部の局所麻酔薬などに関連して酸素運搬能が低下する病態ですが、発生頻度は高くありません。
e.アナフィラキシーショック
誤り。
急速な気道・呼吸・循環障害を生じる緊急疾患ですが、歯科治療中の発生頻度は血管迷走神経反射より低くなります。
覚えるポイント
- 歯科治療中の全身的偶発症で最多は血管迷走神経反射です。
- 前駆症状は顔面蒼白、冷汗、悪心、徐脈、血圧低下です。
- 発症時は処置を中止し、意識・気道・呼吸・循環を評価します。