115C081|第115回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床口腔外科学
両側の下顎骨関節突起骨折により生じるのはどれか。 2つ選べ。
2つ選択
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正解: a・d
正答
a、d
この問題のポイント
両側の下顎骨関節突起が骨折すると、左右の下顎枝高が低下し、下顎骨が後下方へ回転します。その結果、臼歯部が早期接触し、前歯部開咬を生じます。
解説
下顎骨関節突起は下顎枝上方に位置し、下顎頭を介して頭蓋と関節します。両側の関節突起が骨折して下顎頭・頸部が短縮すると、左右の下顎枝高が低下します。
下顎枝高が両側で低下すると、下顎骨体は臼歯部を支点として後下方へ回転します。これにより、両側臼歯部は早く接触し、上下顎前歯間には隙間が生じます。これが前歯部開咬です。
片側性関節突起骨折では、開口時に下顎が患側へ偏位し、患側臼歯部の早期接触と反対側の開咬を示すことがあります。両側性では左右差よりも、前歯部開咬が特徴的です。
顎顔面外傷のポイント
関節突起骨折では、咬合変化、開口障害、耳前部疼痛、下顎運動の偏位を確認します。両側性では前歯部開咬を見落とさないことが重要です。
選択肢の確認
a.前歯部開咬
正しい。
両側下顎枝高の低下によって下顎骨が後下方へ回転し、上下顎前歯が接触しなくなります。
b.機能性下顎前突
誤り。
機能性下顎前突は、早期接触を避けるために下顎を前方へ偏位させる反対咬合です。両側関節突起骨折では下顎は後方へ位置しやすくなります。
c.前歯部交叉咬合
誤り。
前歯部の前後的被蓋が反対になることより、垂直的に接触しない前歯部開咬が特徴です。
d.臼歯部の早期接触
正しい。
下顎枝高が低下し、下顎が後下方へ回転することで、臼歯部が前歯部より先に接触します。
e.下顎骨の前上方回転
誤り。
実際には下顎骨が後下方へ回転します。前上方回転であれば前歯部開咬とは反対の変化になります。
覚えるポイント
- 両側関節突起骨折では下顎枝高が低下します。
- 下顎は後下方へ回転し、臼歯部早期接触と前歯部開咬を生じます。
- 片側性では開口時の患側偏位も重要です。