115C002|第115回 歯科医師国家試験 過去問
インフォームド・コンセントで正しいのはどれか。 1つ選べ。
解答・解説を見る
正解: d
正答
d
この問題のポイント
インフォームド・コンセントの中心は、患者が十分な説明を受け、自分の価値観に基づいて治療を選択する自己決定権です。
解説
インフォームド・コンセントは、医療者が患者へ病状、検査・治療の目的と方法、期待される利益、危険性、代替方法、治療しない場合の見通しなどを分かりやすく説明し、患者が理解したうえで自発的に意思決定する過程です。
単に同意書へ署名してもらう行為ではありません。説明、理解、判断能力、自発性、意思表示がそろって初めて成立します。患者は質問することができ、いったん同意した後でも、状況や意思が変われば同意を撤回・変更できます。
医療倫理上のポイント
医療者が最終案を一方的に決めて承諾を求めるのではなく、患者が自分で選べるように情報と支援を提供することが重要です。
選択肢の確認
a.歯科医師法に定められている。
誤り。
インフォームド・コンセントは患者の権利と医療者の説明義務に関わる基本原則ですが、歯科医師法にこの用語と一連の要件が直接規定されているという説明は適切ではありません。
b.説明文書による説明を必須とする。
誤り。
重要な治療では文書を用いることが望ましく、同意書が必要な場合もあります。しかし、インフォームド・コンセントの本質は対話による説明と理解であり、すべての場面で文書説明だけが必須というわけではありません。
c.患者が同意した後の変更はできない。
誤り。
患者は同意後も意思を変更できます。病状や治療計画が変化した場合には、医療者も改めて説明し、同意を取り直す必要があります。
d.患者の自己決定権の行使を目的とする。
正しい。
患者が十分な情報を得て、自分の価値観に基づき治療を選択または拒否できるようにすることが中心目的です。
e.歯科医師が決めた治療法に対する承諾である。
誤り。
一方的に決めた治療への承諾ではありません。複数の選択肢や治療しない選択肢も含めて説明し、患者と医療者が意思決定を進めます。
覚えるポイント
- インフォームド・コンセントの中心は患者の自己決定権です。
- 同意書への署名だけでは成立せず、説明・理解・自発性が必要です。
- 患者は同意を撤回または変更できます。