115B083|第115回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学生理・生化学・薬理
薬物の有害事象として口腔粘膜に難治性潰瘍を生じるのはどれか。 1つ選べ。
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正解: c
正答
c
この問題のポイント
メトトレキサートは葉酸代謝を阻害し、増殖の速い細胞へ影響します。口腔粘膜障害として、難治性口内炎・潰瘍を生じることがあります。
解説
メトトレキサートは葉酸拮抗薬で、関節リウマチや悪性腫瘍などに使用されます。DNA合成に必要な葉酸代謝を阻害するため、骨髄細胞や消化管・口腔粘膜上皮など、増殖の速い細胞が障害されやすくなります。
有害事象として、口内炎、難治性口腔潰瘍、骨髄抑制、肝障害などがあります。口腔潰瘍が新たに出現した場合は、単なるアフタと決めつけず、服薬量、服薬方法、腎機能、併用薬、血球減少の有無を確認します。
全身管理上の注意点
メトトレキサート服用患者の難治性口腔潰瘍は、過量投与や重篤な骨髄抑制の早期徴候となることがあります。処方医へ連絡し、血液検査を含む全身評価につなげます。
選択肢の確認
a.ニフェジピン
誤り。
カルシウム拮抗薬であり、代表的な口腔有害事象は歯肉増殖です。難治性潰瘍の典型的原因ではありません。
b.イトラコナゾール
誤り。
抗真菌薬であり、口腔カンジダ症などの治療に用いられます。難治性口腔潰瘍を起こす代表薬ではありません。
c.メトトレキサート
正しい。
葉酸代謝阻害による粘膜障害で、難治性口内炎・口腔潰瘍を生じることがあります。
d.アセトアミノフェン
誤り。
解熱鎮痛薬です。重篤な皮膚粘膜障害が極めてまれに起こることはありますが、難治性口腔潰瘍の代表的薬剤として問われるものではありません。
e.テトラサイクリン塩酸塩
誤り。
抗菌薬であり、歯の形成期には歯の着色を起こすことがあります。難治性口腔潰瘍の代表的原因ではありません。
覚えるポイント
- メトトレキサートは葉酸拮抗薬です。
- 口腔潰瘍は粘膜障害や骨髄抑制の警告所見になり得ます。
- ニフェジピンは歯肉増殖、テトラサイクリンは形成期の歯の着色と関連します。