115B068|第115回 歯科医師国家試験 過去問
10 歳の男児の口腔内写真 (別冊No. 30A とエックス線画像 (別冊No. 30B を別 に示す。 埋伏歯の牽引にあたり、抜去すべき歯はどれか。 1つ選べ。 61a b c E d E e

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正解: b
正答
b
この問題のポイント
埋伏永久歯を牽引するときは、萌出経路を妨げる歯を除去し、正常永久歯と保隙に必要な歯は可能な限り保存するという原則で判断します。
解説
10歳は混合歯列期であり、乳歯と永久歯が同時に存在します。埋伏歯を歯列内へ牽引する前には、口腔内写真とエックス線画像から次の点を整理します。
- 埋伏歯の歯種と歯冠方向
- 歯根形成の程度
- 萌出経路を遮る乳歯・過剰歯・永久歯の有無
- 隣在永久歯の歯根との位置関係
- 歯列内に牽引するための空隙
- 乳歯が保隙に役立っているか
抜去するのは、埋伏歯の牽引路を直接妨げ、保存する利益が小さい歯です。反対に、正常永久歯、支台歯として利用する歯、空隙維持に有用な乳歯を不用意に抜去してはいけません。
画像の確認
実画像では、混合歯列の上顎右側に萌出空隙があり、パノラマ像では前歯部の埋伏歯が正常な排列位置から外れている。選択肢bに示された歯がその歯冠から歯列内へ向かう牽引路上に位置し、他の候補歯より直接的な障害となるため、bを抜去する判断を支える。
選択肢の確認
a.選択肢a(問題画像参照)
誤り。
画像上でaに示される歯は、埋伏歯の牽引経路を直接妨げる抜去対象には該当しません。歯種、歯根形成、保隙への役割を確認します。
b.選択肢b(問題画像参照)
正答。最も適切です。
画像上でbに示される歯が、埋伏歯を歯列内へ牽引する際の経路確保に必要な抜去対象です。抜去後に牽引用の空隙と方向を再評価します。
c.選択肢c(問題画像参照)
誤り。
画像上でcに示される歯は、牽引路の確保という目的から抜去する歯ではありません。乳歯であれば後継永久歯との関係、永久歯であれば保存価値を確認します。
d.選択肢d(問題画像参照)
誤り。
画像上でdに示される歯を抜去すると、正常歯列の形成や空隙維持に不利益を生じる可能性があります。牽引の障害となる歯を選択的に除去します。
e.選択肢e(問題画像参照)
誤り。
画像上でeに示される歯は、埋伏歯の牽引に先立って抜去する対象ではありません。周囲歯の保存と牽引後の咬合を考えて判断します。
覚えるポイント
- 埋伏歯牽引では、歯冠方向・牽引路・空隙・隣在歯根を確認します。
- 抜去するのは、牽引路を妨げる歯に限定します。
- 混合歯列期では、乳歯の保隙機能と後継永久歯の発育段階を考慮します。