115B018第115回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床口腔外科学

口腔領域への転移性腫瘍で最も頻度の高い部位はどれか。 1つ選べ。

解答・解説を見る

正解: b

正答

b

この問題のポイント

口腔領域への転移性腫瘍はまれですが、顎骨では下顎骨、特に臼歯部から下顎枝にかけて多くみられます。

解説

口腔領域への転移性腫瘍は、原発巣から血行性またはリンパ行性に腫瘍細胞が到達して形成されます。口腔では軟組織より顎骨への転移が多く、顎骨の中では下顎骨が上顎骨より高頻度です。

下顎臼歯部から下顎枝には比較的多くの骨髄組織や血流が存在し、腫瘍細胞が定着しやすいと考えられています。

症状として、腫脹、疼痛、歯の動揺、抜歯窩の治癒不全、下唇・オトガイ部の知覚異常などがみられることがあります。特に原因不明のオトガイ神経領域の知覚異常は、下顎骨内病変を疑う重要な所見です。

鑑別のポイント
高齢者に急速な骨破壊、歯の動揺、知覚異常が生じた場合は、歯性感染だけでなく原発性悪性腫瘍や転移性腫瘍も考えます。

選択肢の確認

a.舌
誤り。
舌への転移も起こり得ますが、口腔領域への転移性腫瘍で最も頻度の高い部位ではありません。

b.下顎骨
正しい。
口腔領域への転移は顎骨に多く、顎骨では下顎骨、特に臼歯部から下顎枝に好発します。

c.顎下腺
誤り。
顎下腺への転移はありますが、口腔領域全体で最も頻度の高い転移部位ではありません。

d.頰粘膜
誤り。
頰粘膜は軟組織転移の一部となり得ますが、下顎骨より頻度は低くなります。

e.上顎骨
誤り。
上顎骨にも転移は生じますが、顎骨転移は一般に下顎骨の方が多くみられます。

覚えるポイント

  • 口腔領域への転移性腫瘍は、下顎骨臼歯部から下顎枝に多くみられます。
  • 疼痛、腫脹、歯の動揺、抜歯窩治癒不全、知覚異常に注意します。
  • 原因不明のオトガイ部知覚異常は悪性病変の手掛かりになります。

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