115B006|第115回 歯科医師国家試験 過去問
唾液腺腺房細胞からタンパク質の分泌を促進するのはどれか。 1つ選べ。
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正解: e
正答
e
この問題のポイント
唾液分泌の自律神経調節では、副交感神経は多量の水様性唾液、交感神経はタンパク質に富む唾液を促進するという違いが重要です。
解説
唾液腺の腺房細胞には、消化酵素や抗菌性タンパク質などを含む分泌顆粒があります。交感神経末端から放出されるノルアドレナリンは、主にβアドレナリン受容体を介して細胞内cAMPを増加させ、分泌顆粒の開口放出を促進します。
そのため、ノルアドレナリン刺激では、アミラーゼなどのタンパク質成分に富む唾液の分泌が促進されます。
一方、副交感神経末端から放出されるアセチルコリンは、ムスカリン受容体を介して細胞内カルシウム濃度を上昇させ、電解質と水の移動を促進します。その結果、多量の水様性唾液が分泌されます。
ひっかけポイント
アセチルコリンも唾液腺を刺激しますが、設問は腺房細胞からのタンパク質分泌を問うています。ここではノルアドレナリンを選びます。
選択肢の確認
a.ドパミン
誤り。
ドパミンは中枢神経系や腎血流調節などに関与する神経伝達物質です。唾液腺腺房細胞からのタンパク質分泌を促進する代表的な自律神経伝達物質ではありません。
b.セロトニン
誤り。
セロトニンは中枢神経系、消化管、血小板などで作用します。唾液腺のタンパク質分泌を担う代表的な交感神経伝達物質ではありません。
c.ヒスタミン
誤り。
ヒスタミンはアレルギー反応、炎症、胃酸分泌などに関与します。腺房細胞のタンパク質分泌を促進する主要な自律神経伝達物質ではありません。
d.アセチルコリン
誤り。
アセチルコリンは副交感神経を介して多量の水様性唾液を促進します。唾液分泌に重要ですが、タンパク質成分の開口放出を代表的に促進するものとしてはノルアドレナリンが適切です。
e.ノルアドレナリン
正しい。
交感神経末端から放出され、主にβアドレナリン受容体を介して腺房細胞の分泌顆粒からタンパク質を放出させます。
覚えるポイント
- 副交感神経のアセチルコリンは、多量の水様性唾液を促進します。
- 交感神経のノルアドレナリンは、タンパク質に富む唾液の分泌を促進します。
- タンパク質分泌ではβアドレナリン受容体とcAMPが重要です。