39PM74第39回 臨床工学技士国家試験 過去問

血液浄化療法血液透析・HDFダイアライザ・透析条件・抗凝固・補充液

ダイアライザのふるい係数について正しいのはどれか。

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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

この問題では、ダイアライザのふるい係数の意味が問われています。

ふるい係数は、膜をどの程度その溶質が通過できるかを表す指標です。血液濾過や血液透析濾過で、分子量の大きい溶質の透過性を考えるときに重要です。

解説

ふるい係数は、溶質が膜を通過する割合を表す無次元量です。

一般に、

  • ふるい係数が 1 に近い:膜をよく通過する
  • ふるい係数が 0 に近い:膜を通過しにくい

と考えます。

負の値をとるものではありません。また、クリアランスのように mL/min などの次元をもつ量ではなく、比として表す無次元量です。

分子量が大きい物質ほど、膜を通過しにくくなるため、ふるい係数は小さくなりやすいです。

β₂ミクログロブリンは中分子量物質であり、膜透過性評価でよく出題されます。血液系では、血漿タンパク、膜表面のタンパク付着、濃度分極、膜の目詰まりなどの影響を受けるため、水系で測定した場合よりふるい係数が低くなりやすいです。

したがって、β₂ミクログロブリンでは血液系よりも水系の方が大きな値を示す、という選択肢5が正答です。

ひっかけポイント
ふるい係数はクリアランスではありません。単位のある処理量ではなく、膜を通過できる割合を示す無次元の指標です。

選択肢の確認

1.誤り。
ふるい係数は溶質が膜を通過する割合を表す指標であり、負の値をとるものではありません。0から1程度の範囲で考えます。

2.誤り。
クリアランスは mL/min などの次元をもつ量ですが、ふるい係数は比であり無次元です。

3.誤り。
一般に分子量が大きいほど膜を通過しにくくなり、ふるい係数は小さくなります。大きな値をとるわけではありません。

4.誤り。
β₂ミクログロブリンでは、治療中に膜表面へのタンパク付着や目詰まりなどの影響で、ふるい係数が経時的に低下しやすいと考えます。経時的に増加するという記述は不適切です。

5.正しい。
水系では血漿タンパクや膜表面の汚れの影響が少ないため、β₂ミクログロブリンのふるい係数は血液系より大きくなりやすいです。

覚えるポイント

  • ふるい係数は、溶質が膜を通過する割合を表す指標です。
  • ふるい係数は無次元量です。
  • 分子量が大きいほど、ふるい係数は小さくなりやすいです。
  • 血液系ではタンパク付着や濃度分極により、膜透過性が低下しやすいです。
  • β₂ミクログロブリンでは、水系のふるい係数の方が血液系より大きくなりやすいです。

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