38PM88第38回 臨床工学技士国家試験 過去問

人体の構造と機能血液・免疫・凝固ABO式血液型・DIC・NK/液性免疫・凝固因子

人工心肺による体外循環中に起こりうる生体反応はどれか。 a.溶 血 b.カプセル化 c.がん化 d.石灰化 e.補体活性化

解答・解説を見る

正解: 2

正答

2

この問題のポイント

この問題では、人工心肺による体外循環中に起こりうる血液・免疫反応が問われています。

小項目の正誤は次のように整理します。

  • a:正しい
  • b:誤り
  • c:誤り
  • d:誤り
  • e:正しい

したがって、a、eを含む選択肢2が正答です。

解説

人工心肺では、血液が体外回路、ポンプ、人工肺、チューブ、フィルタなどの人工材料と接触します。

血液が人工材料と接触すると、凝固系、線溶系、補体系、白血球、血小板などが刺激されます。そのため、炎症反応や補体活性化が起こりえます。

また、血液はポンプや回路内で機械的なせん断力を受けます。強い機械的ストレス、陰圧、乱流、長時間の循環などにより、赤血球が破壊される溶血が起こることがあります。

一方、カプセル化は、体内に長期間留置された異物の周囲に線維性被膜が形成されるような慢性的な異物反応であり、人工心肺による短時間の体外循環中の代表的反応ではありません。

がん化や石灰化も、人工心肺による体外循環中に急性に起こる代表的な生体反応ではありません。

人工心肺でのポイント
体外循環では、血液が人工材料に触れることによる生体反応と、ポンプや回路による機械的血液損傷を分けて考えます。

臨床工学技士としての注意点
体外循環中は、溶血、血小板減少、凝固異常、補体活性化、炎症反応、回路内血栓、圧異常、気泡を継続的に監視します。

選択肢の確認

1.誤り。
選択肢1はa、bの組合せです。aの溶血は起こりえますが、bのカプセル化は体外循環中の代表的な急性反応ではありません。

2.正しい。
選択肢2はa、eの組合せです。人工心肺による体外循環中には、溶血と補体活性化が起こりえます。

3.誤り。
選択肢3はb、cの組合せです。カプセル化もがん化も、人工心肺中の代表的生体反応ではありません。

4.誤り。
選択肢4はc、dの組合せです。がん化や石灰化は、体外循環中に起こる代表的な急性反応ではありません。

5.誤り。
選択肢5はd、eの組合せです。eは正しいですが、dの石灰化は体外循環中の代表的反応ではありません。

覚えるポイント

  • 体外循環では溶血が起こりえます。
  • 血液と人工材料の接触で補体活性化が起こります。
  • 体外循環では血小板や凝固系も影響を受けます。
  • カプセル化は長期留置異物で問題になる慢性反応です。
  • がん化や石灰化は人工心肺中の代表的急性反応ではありません。

関連問題

38PM8738PM89
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)