38PM68|第38回 臨床工学技士国家試験 過去問
膜型人工肺について正しいのはどれか。 a.最も繁用しているのは均質膜である。 b.多孔質膜ではwet lungは起こさない。 c.内部灌流型が主流である。 d.血液は均質膜を通過しない。 e.外部灌流型は内部灌流型よりも血流の乱流が生じやすい。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、膜型人工肺の膜構造と血液灌流方式が問われています。
小項目の正誤は次のように整理します。
- a:誤り
- b:誤り
- c:誤り
- d:正しい
- e:正しい
したがって、d、eを含む選択肢5が正答です。
解説
膜型人工肺は、血液とガスを膜で隔て、酸素と二酸化炭素を拡散により交換する装置です。人工心肺、ECMO、PCPSなどで重要です。
人工肺の膜には、均質膜と多孔質膜があります。
均質膜では、膜に孔がなく、ガスは膜材料に溶解して拡散します。そのため、血液が膜を通過するわけではありません。血液とガスは膜で隔てられています。
一方、多孔質膜では微細な孔を介してガス交換が行われます。多孔質膜では、使用条件や時間経過により血漿成分が孔へ侵入し、ガス交換能が低下するwet lungが問題になることがあります。したがって「wet lungは起こさない」は誤りです。
現在の中空糸型人工肺では、血液が中空糸の外側を流れる外部灌流型が広く用いられます。外部灌流型では、血液が中空糸束の間を流れるため、内部灌流型より乱流や混合が生じやすく、ガス交換効率の向上に寄与します。
人工心肺でのポイント
人工肺では、ガス交換性能だけでなく、圧損、血液損傷、血栓、気泡、wet lung、血漿リークを確認します。臨床工学技士は回路全体の安全管理として見る必要があります。
選択肢の確認
1.誤り。
選択肢1はa、bの組合せです。最も繁用されているのは均質膜とはいえず、多孔質膜ではwet lungが起こる可能性があります。
2.誤り。
選択肢2はa、eの組合せです。eは正しいですが、aが誤りです。
3.誤り。
選択肢3はb、cの組合せです。多孔質膜ではwet lungが起こりうるためbは誤りで、内部灌流型が主流というcも誤りです。
4.誤り。
選択肢4はc、dの組合せです。dは正しいですが、cが誤りです。現在は外部灌流型が主流として扱われます。
5.正しい。
選択肢5はd、eの組合せです。血液は均質膜を通過せず、外部灌流型は内部灌流型より乱流が生じやすい特徴があります。
覚えるポイント
- 膜型人工肺では、血液とガスを膜で隔ててガス交換します。
- 均質膜では血液は膜を通過しません。
- 多孔質膜ではwet lungが起こりえます。
- 中空糸型では外部灌流型が主流として扱われます。
- 外部灌流型は血流の乱れが生じやすく、ガス交換効率に関係します。