38PM72|第38回 臨床工学技士国家試験 過去問
経皮的心肺補助装置(PCPS)で正しいのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、**経皮的心肺補助装置(PCPS)**の構成と特徴が問われています。
PCPSは、経皮的に脱血・送血カニューレを挿入し、ポンプと人工肺を用いて循環と呼吸を補助する装置です。現在の呼び方では、V-A ECMOと近い概念として理解します。
解説
PCPSは、急性心筋梗塞、心原性ショック、心停止後、重症呼吸循環不全などで、一時的に心肺機能を補助する目的で使用されます。
基本構成は次の通りです。
- 脱血カニューレ
- 遠心ポンプ
- 人工肺
- 送血カニューレ
- 回路、圧モニタ、流量計、温度管理など
静脈から脱血し、人工肺で酸素化と二酸化炭素除去を行い、ポンプで動脈へ送血します。したがって、PCPSでは人工肺を使用する点が重要です。
PCPSは緊急導入されることが多く、必ず全身麻酔を要するわけではありません。局所麻酔や鎮静下で大腿動静脈から経皮的に挿入されることがあります。
ポンプには一般に遠心ポンプが用いられます。拍動流ポンプではありません。
抗凝固には急性期管理でヘパリンを用いることが一般的です。ワルファリンは慢性期の経口抗凝固薬であり、PCPS導入時の標準的抗凝固薬としては扱いません。
また、V-A ECMOとしてのPCPSでは、動脈へ送血することで大動脈圧が上がり、左室後負荷が増加することがあります。左室後負荷を軽減させるとはいえません。
臨床工学技士としての注意点
PCPS管理では、流量、回転数、脱血圧、送血圧、人工肺のガス交換、ACT、溶血、下肢虚血、気泡、回路内血栓、カニューレ位置を確認します。
選択肢の確認
1.誤り。
PCPSは経皮的に導入でき、必ず全身麻酔を要するわけではありません。緊急時には局所麻酔や鎮静下で導入されることがあります。
2.誤り。
PCPSでは一般に遠心ポンプを使用します。拍動流ポンプを使用する装置ではありません。
3.誤り。
PCPS中の抗凝固には主にヘパリンを用います。ワルファリンは経口抗凝固薬であり、急性期PCPSの標準的な抗凝固薬ではありません。
4.正しい。
PCPSでは人工肺を使用し、血液の酸素化と二酸化炭素除去を行います。
5.誤り。
PCPSでは動脈送血により大動脈圧が上がり、左室後負荷が増加することがあります。後負荷を軽減する装置としては扱いません。
覚えるポイント
- PCPSは経皮的に導入する心肺補助装置です。
- 構成要素には遠心ポンプと人工肺があります。
- 抗凝固にはヘパリンを用いることが一般的です。
- V-A ECMOでは左室後負荷が増加することがあります。
- PCPS管理では流量、圧、人工肺、抗凝固、下肢虚血、溶血を確認します。