38AM62|第38回 臨床工学技士国家試験 過去問
電子カルテシステムに要求される「見読性」について説明したものはどれか。 a.データ入力・修正の履歴を記録する。 b.権限のない操作者によるデータへのアクセスを管理する。 c.法令で定める期間にわたって復元可能な状態で保存する。 d.必要なときに必要な形でデータを確認することができる。 e.紙カルテと同様に時系列でデータを確認することができる。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、電子カルテシステムに求められる見読性の意味が問われています。
電子保存に関する基本要件として、よく問われるのは次の3つです。
- 真正性:記録が正しく、改ざんされていないことを保証できる
- 見読性:必要なときに、人が読める形で確認できる
- 保存性:定められた期間、復元可能な状態で保存できる
このうち、見読性は必要な情報を必要なときに確認できることに関係します。
解説
電子カルテは、紙カルテと異なり、データが電子的に保存されます。
そのため、単にデータが保存されているだけでは不十分です。
医療現場では、診療、看護、検査、治療、監査などの場面で、必要な情報をすぐに確認できる必要があります。
この「確認できること」が見読性です。
見読性では、次のような点が重要です。
- 必要なときに画面表示できる
- 必要な形式で内容を確認できる
- 必要に応じて印刷や出力ができる
- 紙カルテと同じように、経過を時系列で確認できる
- 診療に必要な情報を読み取れる状態で利用できる
一方、データの入力・修正履歴やアクセス制御は真正性に関係します。
長期間にわたり復元可能な状態で保存することは保存性に関係します。
問題文の小項目を確認します。
a.データ入力・修正の履歴を記録する。
これは真正性に関係します。誰が、いつ、どのように入力・修正したかを確認できることは、改ざん防止や責任の明確化に重要です。
b.権限のない操作者によるデータへのアクセスを管理する。
これも真正性や機密性に関係します。アクセス制御により、不正な閲覧や改ざんを防ぎます。
c.法令で定める期間にわたって復元可能な状態で保存する。
これは保存性に関係します。保存期間中、必要時に復元できる状態で保持することが求められます。
d.必要なときに必要な形でデータを確認することができる。
これは見読性の説明として正しいです。
e.紙カルテと同様に時系列でデータを確認することができる。
これも見読性の説明として正しいです。診療経過を時系列で追えることは、医療安全や診療継続に重要です。
ひっかけポイント
真正性、見読性、保存性を混同しないことが重要です。
「履歴」や「アクセス管理」は真正性、「長期保存」や「復元可能」は保存性、「読める・確認できる」は見読性です。
選択肢の確認
1.誤り。
選択肢1は a、b の組合せです。どちらも真正性やアクセス管理に関係しますが、見読性の説明ではありません。
2.誤り。
選択肢2は a、e の組合せです。eは見読性に関係しますが、aは真正性に関係します。
3.誤り。
選択肢3は b、c の組合せです。bはアクセス管理、cは保存性に関係します。見読性の組合せではありません。
4.誤り。
選択肢4は c、d の組合せです。dは見読性に関係しますが、cは保存性に関係します。
5.正しい。
選択肢5は d、e の組合せです。必要なときに必要な形でデータを確認できること、時系列でデータを確認できることは、どちらも見読性の説明として適切です。
覚えるポイント
- 真正性は、記録が正しく改ざんされていないことに関係します。
- 見読性は、必要時に人が読める形で確認できることです。
- 保存性は、定められた期間、復元可能な状態で保存できることです。
- 「入力・修正履歴」は真正性です。
- 「必要なときに確認できる」「時系列で確認できる」は見読性です。